銀杏中毒
これまでの症例報告を読んでいたら、「銀杏中毒」の1歳4ヶ月のケースが紹介されていました。生まれつき、ビタミンB6が不足しているような子供で、銀杏をたくさん食べると痙攣などの症状を起こすというものです。これまで経験したことがないのですが、治療がビタミンB6を投与するという特殊なものなので、この病気を知らないと治療が遅れてしまう可能性があります。
世の中にはいろんな病気があるんですねぇ
これまでの症例報告を読んでいたら、「銀杏中毒」の1歳4ヶ月のケースが紹介されていました。生まれつき、ビタミンB6が不足しているような子供で、銀杏をたくさん食べると痙攣などの症状を起こすというものです。これまで経験したことがないのですが、治療がビタミンB6を投与するという特殊なものなので、この病気を知らないと治療が遅れてしまう可能性があります。
世の中にはいろんな病気があるんですねぇ
アレルギーについて監修させていただいている「看護師・看護学生のためのなぜ?どうして? 6」(アレルギー・免疫・膠原病)の改訂版が出版されました。気管支喘息については、とてもわかりやすいものになったと思っています。むずかしいことを平易に説明するのって大変なんですが、スタッフの方々の努力でいいものができあがりました。
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毎回改訂を監修させていただいている本、メディックメディア発行の「なぜ?どうして?-小児看護1,2-」が出ました。メインターゲットは看護学生さん向けなので、一般の人にも読みやすい内容になっています。私はお手伝いをしているだけなので、編集者の方には感謝、感謝ですね。
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重症喘息の治療薬「ゾレア」が昨日発表されました。IgEに対する抗体で、重症喘息患者さんの症状を減らす効果があります。
ゾレアは。IgE値と体重でその投与量を決定し、4週間毎に0.016mg/kg投与する。
症状は有意に低下するが、150mgで70000円という薬価ですが、どれくらいの負担になるかをしばらくしたら算出したいと思っています。年1万ドル程度と言われているが、どうなんでしょうか
今日は「アレルギー結膜炎の講演会」で東京に来ています。
東京女子医大の高村先生の講演でした。
アレルギー性結膜炎が非常に多いのにもかかわらず、実は眼科領域ではアレルギーを専門にしている方は非常に少ないのです。高村先生はその中で臨床領域で活躍されている先生です。これまでも何度も聞いたことがあるのですが、いつもわかりやすいお話をしてくださります。
<アレルギー性結膜炎の診断>
結膜分泌物、眼脂:好酸球があれば、確定診断になる。通常はリンパ球、好中球しかないため
涙液中のTotal IgEの測定が可能となった"アレルウォッチ IgE"が保険で検査ができるようになっている。
<アレルギー性結膜炎の治療>
点眼薬は抗ヒスタミン作用がある方が、症状が消失までの期間が短い。これまでは薬剤の効果は2週間程度の期間で評価していたため、抗アレルギー点眼薬と抗ヒスタミン薬は”同等”という結果だった。実際には抗ヒスタミン薬と抗アレルギー点眼薬は3ー5日目程度で効果に差が出る。ただし、7日目では同じ症状レベルになる。
<ステロイド点眼薬の眼圧上昇>
成人では30%で眼圧上昇があり、小児では100%眼圧上昇するという報告もある。このデータは高村先生は必ずお話の中に入れてますね。安易に眼圧をはからずにステロイド点眼薬を使用するのは避けるべきと強調されています。
<ステロイド緑内障の眼圧上昇機序>
グルコサミノグルカン(GAGs)分解酵素の放出が抑制され、繊維柱帯内にGAGsが沈着することで、眼圧が上昇する
<接触性皮膚炎をおこしやすいステロイド眼軟膏>
ネオメドロールEE、リンデロンA軟膏
これまで嚢胞性疾患はこれまで手術しか治療がないと思われていました。
先日の耳鼻科の学会でも紹介されていたのですが、抗腫瘍薬であるピシバニールを注入する方法も効果的という場合もあるようです。
正式な文章をチェックしていないのですが、今後はこのような対応も患者様へ説明できるといいなと思っています。
外来診療で「下痢なのでミルクを薄めて飲ませているんです」という乳児がいました。
「そんなの必要ないですよ」と説明すると、ビックリされた顔をされました。「そうじゃないんですか?」と聞き返されたので、「アメリカの小児科学会でも、ヨーロッパの小児科学会でも食事を変える必要はないと言っていますよ。」「どうりで、なんかたくさん飲んでいる割に体重が減ってしまっているんだ、カロリーが足りないんですね」「わからないけど、そうかもしれませんね。少なくとも、普通の濃度でいいですよ」と説明しました。
インターネットで調べると、まだまだ「下痢の時にミルクを薄めて」と書いてあるホームページが多いのにビックリ。その中で、すごく安心できるクリニックを発見
鹿児島のクリニックのようです。
非常に有用な情報が載っています。下痢や風邪など基本的な対応がちゃんと出来ているところが、クリニックとして信頼できるところだと思います。
誤飲例を調べていたらこういうケースが厚生労働省のページにあげられていました
患者:11か月 男児
症状 顔面紅潮
11時頃、祖母の自宅でミルクを飲ませた。12時半頃、顔が赤いので調べたところ、アルコール度20度の焼酎100mlとお湯でミルクを作ったことが判明した。100ml飲んでいる。
焼酎でミルクを作るなんて、、、遭遇したことはありません。
リキュールをいっぱい飲んでしまって受診されるお子さんには、たまに遭遇しますが。
医師国家試験が施行され、試験問題集の回答、解説の執筆を依頼されました。時間を見つけて、原稿を書いています。
誤飲についての出題があったので、インターネットで厚生労働省のページで「家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告」を確認しました。相変わらず、タバコが誤飲の原因としては33.6%と多いのが特徴です。しかし、以前のデータを調べてみると半分がタバコが原因だったので、割合としては減少していますね。
救急救命は実は病院に着く前、救急車が到着する前の対応で、9割方決まってしまいます。日本は救命に対する教育が遅れているといわれていますが、少しずつこういう企画を見るようになってきました。
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AED普及・啓発シンポジウム「小学生でも心肺蘇生ができる」
こども医療センターでは、職員の救急蘇生技術の向上に努めるとともに、地域の小児救急に関する意識啓発と技術普及を図るため、昨年度より心肺蘇生講習会を開催しているところですが、このたび、財団法人日本救急医療財団主催のもと、「AED普及・啓発シンポジウム」を開催することとなりました。
心臓震盪を含む心肺停止に関しての意識は高まってきており、公共施設等にAEDが設置されるようになりましたが、AEDの使用方法を知らないために使用をためらう例も少なくありません。
また、家庭内・学校などで突然心停止となった家族や友人を助けるのは一番身近にいる子供たちですが、日本では小学生が心肺蘇生教育を受ける場はほとんどないのが現状です。
「心肺蘇生は子供のうちから始めるのがあたりまえ」となる社会を目指し、その親の世代に「小学生でも心肺蘇生ができる」ことをこのシンポジウムでお伝えできればと考えています。
今日、最初に診察した患者さん。
今日はたんなる風邪でした。風邪をお薬を処方して帰宅としました。
今日の診療とは別に、ちょっと相談がと言うことで、風邪をひいた後に咳が続くということで、”咳喘息”と言われていますと。
話を聞いてみると、吸入ステロイド薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬、抗ヒスタミン薬を毎日使用し、ひどいときに、ステロイドの飲み薬を使用しているとのこと。咳喘息って診断は難しいとは思うんだけど、診断の基本である「気管支拡張薬吸入への反応」というのを評価されていないみたいでした。
■診断基準
1. 喘鳴を伴わない咳が8週間以上続く
(聴診器で聞いても呼吸にゼイゼイ、ヒューヒューという音が入らない)
2. 喘鳴、呼吸困難などを伴う喘息に今までにかかったことがない
3. 8週間以内に上気道炎(かぜ)にかかっていない
4. 気道が過敏になっている
5. 気管支拡張薬が有効な場合
6. 咳を引き起こすアレルギー物質などに反応して、咳が出る
7. 胸部レントゲンで異常が見つからない
上記1・5の二つを満たすことで咳喘息と簡易的に診断することもあります。
<5 気管支拡張薬が有効>というのがとても大切なんです。
このケースでは<3 8週間以内に上気道炎(かぜ)にかかっていない >も違いますし、咳喘息というのは、難しいのではというケースでした。
お母さんの話によると、病院で吸入してもまったく効果がないということでした。今日は、気管支拡張薬のスプレーを処方し、家で咳をしているときに、吸入してもらい、その反応を確認することにしました。
咳喘息の診断は難しいと思います。軽い喘息とそうではない咳が入り交じっていることがほとんど。おそらく、このケースでも軽い喘息はあるんだろうな。実は、僕自身、咳喘息なのですが、自分自身を診断するのに1ヶ月もかかったので(笑)。
ぼくは、正直”小児アレルギー”というよりも、アレルギー全体に興味がある。だから、アレルギーの名の付く学会にはどんどん参加している。
先日も大阪で開催された皮膚アレルギー学会に参加してきました。交通費と宿泊費と学会参加費1万5千円で、結構な出費です。仕事は趣味だと思っているけど、お金の結構かかる趣味です。
最近、NAVITIMEの会員となりました。
もともとは、学会などで東京以外の場所に行ったときに便利なので入会したのですが、それ以上に役に立つのは、患者さんに適切な治療をしているクリニックを紹介する場合です。
患者さんの住所を入力して、おすすめのクリニックまでの経路を検索すると、すぐに通いやすいクリニックがわかります。
今日も、いつも近所のクリニックに受診するたびに抗生物質を処方されて耐性菌のことが気になるという、お母様に「どこかいいところはありますか?」と聞かれ、緑園こどもクリニックを紹介しました。
朝、遺伝科のスタッフに電話で相談があると持ちかけ、ある病気についていろいろと相談をした。そのとき、ちょうど通りかかった他の科のスタッフを交えて、病気についてのdiscussion。
自分の医療レベルが比較的に上がったことを実感することが出来たのと、いい医療を提供できるようになる安心感。涙が出るようなすばらしい15分間でした。
医師不足が非常に話題になっています。小児科医不足も言われるようになって久しい。確かに、小児科医不足は実感としてあるが、しかし、実は小児科医は増えているのです。
中央社会保険医療協議会の資料を引用します。

この10年間で、開業医11.6%増加に対し、勤務医は8.8%の増加と、小児科医は増えています。
同時に、少子化が進み、こどもの数は減っています
「人口動態統計」厚生労働省大臣官房統計情報部のデータを引用します。
では、なんで人手不足を感じるのか。
労働形態の変化で、夜間の受診が増えています。先日、6歳以下の10%くらいが休日夜間受診という報告が出ました。その休日夜間の受診をサポートする病院勤務状態に、負担がかかっていると言われています。
さらに、小児の医療費無料がこの負担を加速化しているという意見があります。
『小児科医師不足を超加速させている小児医療費無料化』(長隆)
薬局で子供用風邪薬を買うとお金がかかるが、真夜中に病院に行ってもタダというのは、やはりちょっと違和感を抱きます。ただ、タダという制度がある以上、”気軽に受診する”という行動は仕方ないし、責められないと私は思っています。300円、500円でもいいので、自己負担金額をある程度定めないと無制限に医療費が使われてしまいます。深夜に兄弟でクリニックに来て、一人のお子さんが風邪で受診する際、、もう一人のお子さんも「この子は元気でなんでもないのですが、念のために診てください」という受診が時々あります。これも、医療費無料ならではの光景だと思っています。
「小児無料制度が充実している地域では、小児救急医療に関わりたくない」と公言している小児科医もいます。その部分を行政、政治家は考えていないんでしょうね。
湿疹がわからず、皮膚科にコンサルトしたら、「手足口病です」という診断
湿疹の形態がヘルペス様だったので、そちらばかりに頭が行ってしまったため、基本的なことを見逃してしまった。
皮膚は遠-近という順番で評価することが大切という基本を再認識。
今日は午前中はクリニックの診療。
ポーランドに11月からしばらく帰るという現在2ヶ月の女の子の予防接種をどうすればいいのかという相談がありました。
ぼくは、こういう、すぐに「これ!」と答えることが出来ない質問が大好き。
いろいろと調べてベストの回答を探すのが楽しくて仕方ありません。面倒なのが大好き。
前は、すぐに答えが出るようなことを好み、ちょっと変わった質問は逆に面倒に思っていました。
最近は、同じお金をもらうんだから、面倒な方がいいなと思っています。相手には申し訳ないのですが、過程を楽しみながら診療をさせてもらっています。
片頭痛というと思春期以降というイメージがありますが、思春期になる前の、子ども片頭痛は意外に多いのです。
4%というデータがあります。
ネットでこんな情報が、
米国家庭医学会(AAFP)の推奨が載っています。
子どもの片頭痛は普通の頭痛薬(熱冷ましと同じもの)がすごくよく効くので、「ちょっと頭が痛いんだ」などと思って、毎週のように頭痛が起こっている場合は、薬を飲むと生活が楽になります。 |
毎年、この時期に思い出すことがあります。
以前、ずっと意識がなく、人工呼吸器で呼吸を補助している女の子を担当していました。病気になってから、数年間、目も開けることもなく、動くこともありません。
人工呼吸器で酸素を30%流している状態でした。普通の空気は21%が酸素です。
30%酸素が必要ということは、どこに移動するのにも、酸素ボンベが必要になります。移動する場合は、酸素を使いながら、医療者か家族が呼吸を補助します。
ただ、酸素が不要になると、だれかが呼吸補助をする必要はありますが、アンビューバックという呼吸補助具(図)だけで移動できるようになります。
ぼくは、それを目標にやっていました。
理由は家族で花火が出来るようになるからです。長期的に寝ている状態が家族の中での平常になってしまう中、その中に花火という非日常を入れてみたかったんです。でも、できなかった。酸素を減らすと調子が不安定になってしまい出来ないのです。心残りでした。介護という単調な生活にどうやってリズムをつけることが出来るのかというのが、課題にしていていましたが、人間相手ですからうまくいかないものです。
今日は、食物アレルギーのこどもが実際に食べることが出来るかを調べる食物負荷試験を2人の子どもに対して卵白で行った。
一人は食べることができました。もうこれで、僕の外来は卒業となります。
最初に、僕の外来に来たときには、「卵、卵製品、牛乳、乳製品、小麦、ピーナッツ、大麦、牛肉、鶏肉」を少しでも食べてダメといわれ、栄養指導を受けるようにということで紹介されてきました。お母さんの表情も暗く、このような生活をいつまで続ければいいのかという不安に満ちていました。
このような多くの食品が食物アレルギーということで、”栄養指導を目的に”外来に紹介されてきたケースは非常に多いのです。
ただ、これまでうちの病院の栄養科に栄養指導を頼んだことは1回もありません。理由は、ほとんどのケースが血液検査の結果のみを根拠に、食物アレルギーで食べることが出来ないとされていたものも、実際には普通に食べることが出来るからです。
この子の場合はアトピー性皮膚炎があり、その原因が食物ということになっていました。ただ、多くの食品を食べないでいるのに、かゆみも止まらず、皮膚症状の改善も乏しく、お母さんとしてはできることがなく、追い込まれた状態でした。
1つ1つ、実際に食品をたべていく負荷試験をおこなうと、食べることが出来ないものは、なく卵だけが残りました。そして、今日、最後に残った卵を食べることが出来たのです。皮膚もなにも対応しなくても、まったく問題ないほどになっています。
今日のお母さんの顔は晴れ晴れとしたものでした。「前の除去食の生活にもどれますか?」と冗談で問いかけると、「もうムリですね」と笑いながら答えていました。
一人は、アレルギーの血液検査の結果が卵白が2000以上と、以上に高く、ちょっと多く食べるのは難しいかなと思っていました。予想外に結構多くの量を食べることが出来、お母様の努力が報われたと思って、すごくうれしかった。
しばらく、経過観察をして、病院から帰宅としました。他のドクターに、「ダメそうだけど、できたんですよ」と自慢したほとです。すると、電話が。少し、咳が出ていると。「すぐ診察するから、戻ってきてください」
もどってくると、少し咳が出ています。これは、アレルギー症状。処置をして、症状はなくなりました。もうちょっとだったのに。本当に残念。でも、かなり食べることが出来たので、これなら、あと少しすれば食べられるようになるだろうな。そうなるといいなと思います。
あーあ、楽しいこともあり、つらいこともありの1日でした。
【6:成人・小児看護(血液・免疫系)】
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看護学生向けの書籍『なぜ?どうして?』シリーズというのがあります。上記のような内容で、アレルギーの部分は私が監修しています。
アレルギーの子供がいるご家族が読んでも役に立つ本を目指しています。
今日は休日診療所のお手伝い
オーストラリア人の呼吸困難の子供が救急車で来ました。
食べ物アレルギーがたくさんあるけど、何を食べたかは日本語が読めないからわからないと言われました。発疹があり、皮膚症状と呼吸器症状があるから、なんらかのアレルギーが疑われます。しかも、アナフィラキシーというアレルギーの中でも急性の重い症状です。ただ、最初の症状よりも、診療所に来たときには症状は落ち着いていたようでした
これまで、皮膚症状だけで呼吸器症状は起きたことがないので、エピペンは持っていないということでした。おかあさんはアナフィラキシーを5回ほど起こしたことがあり、エピペンは持っていると話していました。
ひさしぶりの英語だとうまくコミュニケーションがとれませんね。
勉強足りずと痛感
アレルギーを専門にしている生活指導なども行うことがあるのですが、私は決して「がんばってください」とはいうことがありません。それどころか、「がんばらないで」「楽してください」という言葉を乱発している。
だって、子育てをして、こどもに病気があって十分がんばっているのに、それ以上「がんばれ」とは言えません。
もう15年くらい前に、今ちょうど「魔法遣いに大切なもの」が放映中の脚本家の山田典枝さんが、医学部受験を前にしたぼくに「がんばれとはいわないよ」と言葉をかけてくださり、その言葉の意味を聞いたところ、「私は、がんばって、と言われるとつらいの。だってこんなにもがんばっているのにと思ってしまう」と
以来、簡単に「がんばってください」と言わないようにしているし、仕事もそんな感じでやっている。
みんながんばってるから
eMedicineで寒くなると貧血になってしまうまれな疾患”寒冷凝集症 Cold Agglutinin Disease”について読んでいたら、”Core body temperatures may require close monitoring.”という記載があり、"close monitoring"というのが、「慎重に見守る」という意味に使われていることを知りました。
録画しておいた「ガイアの夜明け」を病院の自分の机で見ています。
花粉の時期に沖縄に長期滞在する人たちがいると言うこと。
実はスギの花粉症は免疫療法でほとんどが軽快、または完治するのに、まだそういう有効な治療法が知られていないのが残念だし、不思議です。
これは、”アレルギー専門”と掲げながらも、アレルギー性鼻炎の根本治療である免疫療法を行っているところがほとんどないという日本の現状にも問題がある。アレルギー専門と掲げるなら、かなりの確率で治癒が目指せる免疫療法を行うべきだし、それが広まれば、国民病と言われる花粉症も激減するはずなんだけど、、、、
ただ、免疫療法を行っているクリニックも数は少ないけどあって、そのうちの一つの平田クリニックでは以下のような効果を明示しています。
めずらしく仕事の話を
食物アレルギーをやっていると、不思議な現象を知ることができる
魚アレルギーがあると、タラ、サケ、マグロなどいろんな種類のものでアレルギーが出てしまう。
逆に、変わっているのはキウイアレルギー。
グリーンのキウイを食べて、腹痛や呼吸器症状が出てしまうような子供も、ゴールドキウイは食べることができるのだ。
グリーンキウイで症状が出る子供たちに、ゴールドキウイを食べさせてみても(負荷試験といいます)、症状が出ませんでした。
食物アレルギーは、まだまだわかっていないことが多く、子供たちに少しでも他の子と同じものが食べることができるよう、いろいろと調べていきたいなと思います。
今日は、名古屋へ日帰り。
藤田保健衛生大学坂文種報徳會病院 宇理須教授の元へ、勉強に行ってきました。宇理須先生は日本の食物アレルギーの第1人者で、これまで治療法がないと思われていた、食物アレルギーという病気に対して、特別処理したクッキーを毎日食べるだけという画期的な治療を開発された方です。宇理須先生は、高名な先生にもかかわら
ず、気さくにいろいろと応対してくださる。非常に、刺激的だが、楽しい時間でした。明日の医療に役に立つことが多く得られ、子供たちにワンランク上の医療が提供できることだと思う。
あまりにも楽しい時間だったので、宇理須先生の前で、今年は英語力の向上と、2つの論文を仕上げる事という目標を掲げてしまいました。大きく出てしまったが、ちょっと真剣に頑張ります。
うちの病院には母乳栄養について高名な大山先生という新生児専門の先生がおられる。母乳栄養のメリットを熟知してもらうため、多くの場所で啓蒙活動もされている。
昨日、私が担当している6ヶ月の赤ちゃんの母乳育児について、大山先生にコンサルトさせて頂いた。お母様の了解をいただいて、同席させて頂いたのだが、クリアなものの見方と、相手への促し方が非常にすばらしく感動しました。しかも、適度な距離感は保ちつつ。
実は、大山先生は国立岡山病院の大先輩で以前からお話をしたいと思っていたのだが、2年間立ち話程度で仕事をご一緒させて頂いたことがなかった。受診をセッティングするまで、手続きに手間がかかったけど、それ以上のメリットを、ご家族だけでなくぼくも得られた1日でした。
私が気管支喘息で治療を担当している子から、昨日の昼間電話があった。
高校入試の結果だ。
第1志望校に受かったと。
中学1年生の終わりから、半年間で7回も入院をしていて、ほとんど学校に行かれていないという状態で、うちの病院で治療することになった。以前のように入院することはなくなったけど、症状は続いていて、その後も状態は不安定だった。本当に申し訳なくって、「主治医の力不足でこんな状態で申し訳ない」とあやまるばかりだった。
それでも、徐々に症状が落ち着いてきて、なんとか高校入試を迎えることができる状態となった。呼吸症状がでてしまうので、夜もしっかりと眠れない中、昼間の勉強も大変だっただろうに、非常にがんばっていました。そんな忙しい中でも、バスを乗り継いで1時間近くかけて、病院にも通っていました。
学校を欠席することも多く、内申点不足というのもあり、非常に心配していました。
本当によかった。このがんばりって、すごいなって思う
リンク: asahi.com:米国のはしか、感染源は日本人野球少年 - 社会.
昨年8月から9月にかけ米国で流行したはしかの感染源が、米国に遠征試合に出掛けた日本の少年野球の選手(12)だったことが21日、疾病対策センター(CDC)の報告書で分かった。
CDCは昨年ミシガン州などで流行したはしかについて、感染経路を追跡したところ、8月にペンシルベニア州ウィリアムズポートで開かれた野球大会「リトルリーグ・ワールドシリーズ」に参加した日本人少年から少なくとも6人に感染していた。
CDCの報告書に載ると有名になりますね。
以前から麻疹輸出国と言われているようですが、ますます言われてしまいそうです。予防接種後進国と言われて久しいですが、まだまだ解消されるまで時間がかかりそうですね
インフルエンザワクチンについての、副作用について調べてみた。 薬剤を使用した後、なんらかの症状が起こった場合、その薬剤が原因とわかっている場合も、わからない場合も報告する義務が製薬会社にあります。そこで、ネットでチェックできるインフルエンザワクチンに関して、「副作用が疑われる症例報告に関する情報」をチェックして見ました。
ちょっと意外だったのは、強いアレルギー反応であるアナフィラキシーを起こしているケースで多くで、既往歴(もともとある病気として)アレルギー疾患が記載されていないこと。アレルギー疾患記載されている例では、直接関係ないかもしれないような症状が起こっている。アナフィラキシー例、アレルギー歴記載例
インフルエンザワクチンはアレルギー反応を起こしやすいと考えられているので、アレルギー体質があると、ほとんど接種をしていないのか、あるいは実はアレルギー体質かどうかと、インフルエンザワクチン接種での反応は関係がないのか、不明だが興味深いデータだった
午前中は、小児科診療
いつもアレルギー専門なので、小児科診療はとても楽しい。
いろんな疾患があるし、アプローチも様々。
麻疹の患者さんも一人。流行しているんですねぇ
一旦解熱後の発熱、発疹
顔面を中心に癒合傾向のある発赤、コプリック
という典型例
今日は小児放射線レクチャーに参加しました。
最近は365日24時間、アレルギーの勉強が中心なのですが、小児診断診療の魅力にはすごいものがあり、時間を見つけては小児科診断関係のpaperをチェックするようにしています。
興味深い企画というのもあり、そして埼玉小児医療センター時代に非常にお世話になった、放射線科の小熊先生、野沢先生が関わられているというのもあり、足を運ばさせていただきました。実は、今日は小児アレルギー研究会があったのですが、そちらは遅刻することとし、放射線レクチャーに参加しました。
野沢先生の胸部に関するレクチャーが、シンプルでわかりやすく、勉強になりました。
放射線セミナーが終わってから、食物アレルギー研究会に駆けつける。最後のセッションにはなんとか間に合い、食物負荷試験の標準化についてのセッションを聞きました。いろいろと考えさせられるヒントをもらうことができました。終わった後に懇親会に参加し、藤田保健衛生大学の宇理須教授に挨拶をさせていただいた。お会いする度に、いろんなアイデアややっていることを教えてくださるとともに、ぼくの気持ちを鼓舞してくださるすばらしい先生なのです。とにかく人を乗せるのがうまい。今日も、すっかり乗せられて、すごいやる気がでて帰ることに。
2つの研究会で13000円の出費。でも、元は取ったな
今日の午後は病院でまとめたい仕事があったのだが、クリニックの人手が足りないということでお手伝い。
多くの患者さんが殺到して、もうぐったりです。日曜日にやっている医療機関が少ないだけに、患者さんが殺到するのですね。「恐るべき日曜日パワー」と、言われていましたが、納得。
今日も仕事をしてしまい、週末は休みなし。小児救急につきあうと、休みがなくなるのが難点。
3歳の子供が集中治療を行って元気に退院したということを書きました。実は、この集中治療を行っているこども病院では、夜間診療は行っていないのです。高度な医療を行おうとすると、それに集中できる環境が必要で、小児夜間救急診療でほとんどをしめる発熱などの対応ができないのです。
人手は有限なので、もっと医師を増やさないと、夜間も安心して対応できる体制にはほど遠いのです。
真夜中の病院に行ったことがおありだろうか。肝試しじゃないですよ。夜間の小児救急外来がここ最近、妙に混雑しているのだ。
東京西部のある大学病院には、一晩に数十人の親子連れが訪れる。「昼間、熱が出ていたようだ。今は落ち着いたが念のため診てほしい」「他の病院で風邪と言われたが、やはり心配になって来た」――。
ほとんどは軽症の子どもたち。言っておくが、救急外来は本来、命に関わる重篤な症状や病状の急変を診るための窓口である。「もうコンビニ化してますよ」。この病院の小児科医は苦笑する。
親を責めるわけにはいかない。共働きでは、「子どもが熱を出した」と保育園から連絡が来ても帰れない。近所に住む親に引き取ってもらい、自分の退社後、ようやく医者に行ける。核家族化も進んだ。昔なら家庭に年長者がいて、適切な判断をしてくれた。「大丈夫。親御さんも安心して」の一言欲しさに、暗いなか、出かけていくのだ。
しかし、病院の当直医にはたまらない。朝から外来、昼ご飯も食べられず午後も外来。そのまま当直へ突入。回診だってある。患者はぽつぽつ現れるから、ウトウトしたころにたたき起こされ、結局一睡もできずに夜が明ける。翌日はまた朝から外来だ。
医師のバーンアウト(燃え尽き症候群)が起きても、これでは仕方ない。なかには、明け方やってきて「今日からハワイ旅行なので予防注射を打ってくれ」とか、「学校に提出する水ぼうそう証明書を書いてくれ」という親子までいる。こうなると、教育界で今、話題のモンスター・ペアレンツならぬ、モンスター・ペイシェント(理不尽な要求を突きつける患者)だ。
夜間はベストな診療体制ではない。十分な検査もできないし、院外薬局が閉まっているから薬だって1日分しか出ない。「安心の太鼓判」を与えるのなら、病院でなくてもいいはずだ。あなたもいずれは子を持つ身。決して別世界の出来事ではない。
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共働きという社会構造に対応するには、医師が足りないのだと思います。でも、社会構造が変わっている以上、国を中心に医療体制も、変革しなければなりません。そのためにはお金がかかり、今よりも医療費が値上がりします。難しい問題です。
昼間通常勤務の後、夜起こされて、来るのは子供たちは困っていない元気な子供たち、、、去年から一般病院でこのような小児救急をやっているある若手医師は、そのような”今医療が必要ではない人たちへの対応”で「人を救う」という義侠心が揺らいできてしまっているようです。淡白な私はあまり気にならない方ですが、気になる人にとってはつらいようです。
今月2日、愛知県設楽町のため池に転落し、10分以上心肺停止になって5日間意識不明だった保育園児玉越光ちゃん(3)が22日、静岡県立こども病院を元気に退院した。父親の人工呼吸、ドクターヘリによる搬送、低体温療法で脳が保護されたことなどが“奇跡の生還”に結びついたという。後遺症もなく光ちゃんはVサインで約20日ぶりに自宅に帰った。
22日午前、光ちゃんは20日間過ごした病室を出た。黄色のシャツを着た光ちゃんはニコニコ顔で、父親の会社員立佳さん(42)に抱かれ、しっかりとしがみついていた。報道陣のフラッシュにちょっと驚いたのか、恥ずかしそうにしていたが、最後は右手で小さくVサインをつくって退院できる喜びを表した。
立佳さんは「池から引き上げた時は元に戻れるとは夢にも思わなかった。また、笑顔が見られてうれしい」と語った。取材を受ける間も光ちゃんを抱き続け、背中を優しくさすっていた。
今月2日、正月の帰省で母の実家に滞在中だった。立佳さんと2人で、前夜雪が降ったこともあって、近くの畑で雪遊びをしていた。立佳さんが目を離したすきに光ちゃんの姿がみえなくなった。実家から南西に約40メートル離れたため池に光ちゃんが沈んでいるのを発見した立佳さんが、飛び込んで引き上げた。ため池は水深約1・6メートルで氷が張っていたという。
助けられるまで、10分から30分心肺停止状態だったとみられる。立佳さんがすぐ人工呼吸をして、妻の義姉の119番通報でドクターヘリが駆けつけて搬送した。ヘリに乗った時点で体温は28度で意識はなかった。治療スタッフは体温を33~34度に維持する「脳低温療法」を実施した。5日から徐々に体温を上げていくと、事故以来閉じていた目を、6日に初めて開いた。数日後には驚異的な回復力で食事や会話もできるようになったという。
静岡県立こども病院の植田育也医師は「通常は心肺停止すると障害が残ったり命の危険もあるが、低体温で脳が保護された可能性がある。お父さんの人工呼吸やドクターヘリによる迅速な処置、搬送が大きかった」と話した。あどけない笑顔を見せた光ちゃんは、元日以来21日ぶりに大好きな愛知県田原市の自宅に帰っていった。
[2008年1月23日7時45分 紙面から]
お父さんの最初の対応がすばらしかったのだなぁと思います。静岡県立こども病院の集中治療センターは去年の夏オープンしたばかり。早速このような快挙を成し遂げていくところがすごいと思います。さすが、植田先生を招いて、オープンした施設ですね。
今年は、元旦から当直でした。
夜の8時に1歳の呼吸不全が転院してきました。
呼吸状態の悪さへの対応や血液検査上の問題点に対する対応などを若手2人と一緒に考え、処理していく。徐々に落ち着いてきて、明け方に2時間仮眠。
今年最初から大きな仕事でした。
リンク: 鼻の疾患が過去最高 虫歯は減少 - MSN産経ニュース.
花粉症などのアレルギー性鼻炎や蓄(ちく)膿(のう)症といった「鼻・副鼻腔疾患」にかかっている小学生の割合は12・0%で、中高校生や幼稚園児とともに過去最高の割合となったことが13日、文部科学省が実施した本年度の学校保健統計調査速報で分かった。
こどもの鼻の疾患が増えており、診断、治療がとても大切になってきています。特に、アレルギー性鼻炎と言われていても、実際に副鼻腔炎だったりすることも多く、抗コリン作用がある第1世代の抗ヒスタミン薬で、かえって悪化しているケースすらあるようです。
鼻腔内所見をしっかりと診察し(腫脹、発赤あるのか)、鼻汁好酸球の検査などから、アレルギー鼻炎なのか、副鼻腔炎なのかの診断をしなければなりません。アレルギー性鼻炎も副鼻腔炎も、アレルギー体質の患者さんに多く、鼻汁(鼻水)の原因になります。
特に、アレルギー性鼻炎の治療は、完治が望める免疫療法(いわゆる減感作療法)という治療もあるので、鼻で日常生活が困っている場合は適切なアドバイスをして上げることが大切だと思います。
うちの施設でも、鼻が悪くて、それも原因となり不登校になっていたこどもが、免疫療法によって、日常生活が非常に快適になって学校に行けるようになったケースもあります。”鼻なんて”と思わず、しっかりと診断(これが大切)、治療を行っていくことが大切です。12%もいるのですから
今日は朝からクリニックの手伝い。
9:00−18:00までに200人以上が受診。
最大2時間程度の受診待ち。
ほとんどが、腹痛、嘔吐、下痢ばかり。いわゆる冬風邪です。
9割弱程度でしょうか。
あとの1割弱がインフルエンザA型。
120人以上は診察したなぁ。
冬の小児救急、恐るべし
医師の多くは専門の学会というのに所属するもの。メリットはちょっとよくわからないが、発表をする際などは所属会員じゃないといけないというのがある。
私も最近、小児科学会に入会したので1年分の学会誌が送られてきた。各冊子の地方会抄録を全部チェックする。抄録のチェックはいろんなケースが報告されているから、外来診療の診断に役立つかもしれない。以前、同じ病院で働いていた先輩がチェックしてたのが印象的だったので、自分でも症例チェックをするようになった。
実にいろんなケースがあるもの。事故の報告もあるのだが、ボタン電池を飲んでしまったケースもいくつか。報告があるのは、食道にあって穿孔や潰瘍を起こしたケースばかり。胃の中でのトラブルはやはり報告されていない。やはり胃の中に電池がある場合は経過観察だなぁ再確認。

今回は皮膚科学会なので、基礎研究なども多く、非常に勉強になります。皮膚科学会ですが食物アレルギーについても非常に活発な議論が行われているのです。自分の中で曖昧なことがクリアになったりと有益な時間を過ごしています。
時間があっても1時間あくかあかないかなので観光などできず、持ってきた仕事をこなすのみ。あとは国際会議場にある騎馬像を眺めています。
夜も部屋で仕事。唯一出かけたのは近くのGOLD GYM。
今週と来週は勉強のため名古屋へ
今回は参加費は補助が出たけど宿泊費、交通費はでるのかなぁ。来週は参加費も宿泊費も交通費も出ないから、かなりの出費になる。2月にも大阪に行くし、やりくりを考えなくては。
新横浜から新幹線なので、駅近くまでバスに乗り京急弘明寺駅から地下鉄弘明寺駅まで歩く。同じ駅名なのに7分はゆうにかかる。旅行用の荷物を持っての移動はちと大変
リンク: 細菌性髄膜炎 防げるのに : 医療ルネサンス : 医療 : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).
細菌性髄膜炎 防げるのに 「Hibワクチンを定期予防接種に組み入れてほしい」と話す田中さん(中央)と長男世生君(右)、武内さん(左)=堺市の耳原総合病院で 「一日も早く細菌性髄膜炎のワクチンを導入し、定期接種に組み入れてほしい」。大阪市の主婦田中美紀さん(35)は今年4月、5万9000人分の署名を添え、厚生労働省に要望した。
防ぐことが可能な病気にかかってしまっているという現状はいつまで続くのだろうか。
肺炎球菌ワクチンはかぜ(上気道炎)を減少させるから、熱で保育園を休むことも減るから、仕事が休めない共働き家庭にはぴったりな対応なのにね。
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仕事が終わって、用事を済ますために横浜へ。駅まではバス。
駅近くのバス停で降りようとすると、知っている顔が
今週、喘息発作とアトピー性皮膚炎で外来に来ていた子が一人で降りようとしていた。顔の部分のアトピー性皮膚炎は見違えるようになり、ほとんど気にならないくらいになっていた。
何よりも、本人の顔に自信がみなぎっている。前回の外来の時には、「皮膚が悪くて恥ずかしいので学校へ行きたくない」と言っていた自信なさそうな表情は消え失せている。
思わず「よくなったじゃない」と声をかける。「はい」とうれしそうに答えてくれた。
よく考えると、外来は月曜日だったから、ほんの2日前のこと。スキンケアと薬の使い方の工夫を教えただけなのに、こんなに変わるなんて。表情が変わるだけで、別人のようになる。
どちらかというとクールに仕事をやっている私だが、こうやってこどもに自信をつけさせることができるこの仕事は、悪くないなぁと思った。
昨日はアレルギーの解析を依頼している県立衛生研究所に行ってきました。11月のアレルギー学会に発表するデータの解析結果をについてディスカッションをするのが目的。非常に的確な分析がされていて、あとはこちらがしっかりと整理するだけに。これだけやっていただけると、かえってプレッシャーなくらい。
終わってから、今後の研究についていろいろと相談。フリーディスカッションからいろんなアイデアが出てきたので、ちょっとやる気がでてきました。なんか今週はテンションが下がり気味だったので、いい刺激になりました。
家で医療チャンネルを見ていたら、”むずむず脚症候群”について説明していた。
英語ではRestless legs syndromeといい、正式な病名である。
夜脚がうごいてしまい、睡眠障害が起こったりするそうである。
高齢者に起こる病気であり、小児科ではあまりなさそうだが、頭に置いておこうと思う。
子供はよく「お薬手帳」というのを持っていて、どんな薬が処方されているかを記録している人が多い。ぼくは、救急外来で診察した患者さんの「おくすり手帳」を見るのが好きで、普段どのような薬が出されているとか、”抗生物質漬けだなぁ”と感じたりと、”あ、このクリニック良さそう”と思ったりする。
で、そんな中、ずっと”ここいいな”と思っていたのが、「緑園子供クリニック」という小児科のクリニック。出される薬も最小限だし、親御さんへの説明もいいようだ。以前から、このクリニックが気になっていたのだが、今の病院の自分の外来にこのクリニックから、うちの病院のアレルギー外来に紹介されてきたケースも、的確な指導がされていて、アレルギー(アトピー性皮膚炎)に対しても非常に標準的な治療が行われていると感じていました。僕は、このクリニックの院長である山中先生という方と面識が全くなく、向こうは私の名前すら知らないでしょう。でも、私はすごく信頼しているドクターなんです。
今、僕の外来を受診するために、他のクリニックから移っていた1歳の患者さんの「お薬手帳」を見ると、最初はこの「緑園子供クリニック」にかかっていたのだが、しばらくして他のクリニックに移っていて、しかも、その移ったクリニックではミノマイシンという、あまり飲まない方がいい薬が出されていた。
参照: こどもに使いたくない薬
私は、どうしていいクリニックから、”どうかしら??”というクリニックに移ってしまったのか気になって、お母さんに話を聞いてみました。すると、「お母さんたちの情報で、「緑園子供クリニック」は出す薬も少ないし、治りも悪いような気がする」と言うことで、変更したそうです。私はこの山中先生という人柄を知らないので、「いい治療をするけど、気むずかしい人なのですか??」と聞いたら、「ダンディですてきな方です」という。ということは、本当に曖昧な情報を信じ、悪い方を選択していたといこと。ぼくはいろんなところで何度も話をしていますが、”薬は効果の出る毒”です。必要なものは使うといいと思うし、不要であるなら、先々のことを考えて使わない方がいい場合もあります。
ミノマイシンについてですが、、実際のところ、ミノマイシンは、すごく悪いタイミングで薬を飲まない限りは歯が黄色くなったりすることはないようだが、薬の添付文書(薬についてくる説明書)には以下のような記載がある
小児等への投与
他の薬剤が使用できないか、無効の場合にのみ適用を考慮すること。
[小児(特に歯牙形成期にある8歳未満の小児)に投与した場合、歯牙の着色・エナメル質形成不全、また、一過性の骨発育不全を起こすことがある。]
まあ、必要なら出さざるを得ないけど、通常の診療で必要な薬ではないのではと思います。
横浜市の夜間診療所での小児科診療を頼まれ、余裕があるときお手伝いをしています(月に数時間程度)。
「ほんのちょっとでも、小児救急のお手伝いを」と思いつつも、実は継続勤務はお断りしようかと思っていました。それは、控え室と喫煙室がドア一つでつながっており、控え室まで副流煙が流れてくるからなのです。
医療機関にもかかわらず、健康を害するリスクがある環境というのを、受け入れることができずにいました。小児救急は大切だとは思いますが、自分の身体も大切ですから。
今日5月1日から館内全面禁煙となりました。今や、病院においては館内全面禁煙は標準仕様なのですが、放置されていたのが不思議です。夜間診療所に伺うたびに、医療機関こそクリーンな環境を作るべきと訴え続けていても、早急に変わるはずもなく、勤務を辞めなければとも考え続けていました、ちょうど改築工事とも重なったためか、禁煙環境が整いました。
よかったです
横浜市は小児科の夜間救急体制として、夜間0時までは3カ所の救急診療所で対応し、それ以降は”基幹病院”と称する8つの病院で対応する体制を平成18年4月からスタートさせた<リンク>
しかし、1年もたたないうちに早速1つの病院が力尽きた。8つの病院の1つの国際親善総合病院である。もともと、小児科医が4人しかおらず、増員しても5人程度でスタートしたため、最低でも6回、3月は多いと8回も当直勤務があり、しかも、4人しか小児科医がいないため翌日も夜まで勤務という状態が続き、”基幹病院”を担うことができなくなってしまったのだ。
国際親善総合病院の小児科はこれまでも少ない人数にもかかわらず、小児の夜間救急に関わっている病院であった。夜間の入院の受け入れは当番の日は引き受けていた。それに加えて、軽症患者さんも引き受けるとなると、大幅な増員をしないと体制維持が難しいのは明らかだった。
さらに、ここは年間1000例以上の出産もある病院で、新生児の対応、入院患者さんの対応、救急受診患者の対応を行うという無理を1年も続けたのは、ほんとうに頭が下がるし、私にはとてもできない。精神的にも肉体的にも限界だったのではと。このまま続けることで、これまでもあった小児科医の過労死の続発が起こってしまう危険は避けるべきです。
しかも、月に8回の当直を「うつ病を発症させるほど重いものではなかった」としてしまう世の中ですから、自分の身は自分で守らないといけないのです。
体制を整えずに、十二分な予算を割かずに、このような不十分な医療体制を行った、行政、病院の責任はおそらく追及されないのだろうが、今後は同じことを繰り返さないようにしてほしい。
中田市長などは、以下のように誇らしげにコメントしていますが、
基幹病院の選定状況についてでありますけれども、小児救急拠点病院6病院に加えまして、新たに金沢区の横浜南共済病院と泉区の国際親善総合病院の2病院を選定いたしました。なお、残る1病院については引き続き選定作業を進めてまいります。
基幹病院で深夜帯の内科、小児科の初期救急医療に対応することでの市民サービスの向上についてでありますが、これまでの桜木町夜間急病センター1カ所での対応から複数の基幹病院で対応することになるわけであります。患者の居住地近くで受診できること、専門の小児科医が常駐し、その他のスタッフや設備が整っている病院で診療が受けられること、入院が必要な場合は直ちに入院することが可能なことなどがより一層の市民サービスの向上というふうに考えられます。特に乳幼児を持つ保護者にとっては、身近なところで専門の小児科医に受診できるということは大きな改善だと思います。
結局は、うまくいかないケースもでてくるのです。国際親善病院の場合は、スタートから無理がありましたが。
国際親善病院の先生方は”基幹病院”でなくなったとしても、多忙な生活は変わらないと想像されます。ただ、過労死につながらない状態になってもらえればと願っております。
なんかタミフルがすごく危険な薬のようなことになっているようですが、基本的にはそれほど危険ではないと思っています。どうしてこういうことを書くかというと、新型インフルエンザの際の使用まで、控えるかどうかという議論があるからだ。
致死率が高い新型インフルエンザの場合は、タミフルの危険性よりも、病気の危険性の方が高いため、内服することに躊躇する必要はないのです。
全ての薬はメリットデメリットがあって、それを天秤にかけながら使用の是非を考える必要があります。
耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会でその他興味深かったこと。
好酸球性副鼻腔炎の生検像の解析で、喘息合併例だけがNKT細胞が検出された
ただし、7例中6例が喘息なので、まだ明確なことはこれから
好酸球性副鼻腔炎に合併した好酸球性胃腸炎
好酸球性胃腸炎の定義は、組織像であるということ、好酸球浸潤がhypereosinophiliaではなくても、全身性に生じていく可能性があるということを示唆
今回の学会で、イギリス人のDurham教授が言われていたこと
「こんなにマスクをしている人が多いのに驚いた。イギリスでは6月から8月にかけてイネ科の花粉症が多いのだが(世界一と言われていました)、マスクをしている人はほとんどいない。あと、たぶん、マスクをすることは効果はあまりないと思う」と話をしていました。確かに、外国の方から見ると感染症が流行して言うわけでもないのに、こんなに人々がマスクをしているのは、奇妙なのかもしれません。
あと、効果が疑問というのは、日本のマスク事情をわかっていないからじゃないかな。市販なのに高性能のものが多いということに。
アレルギーの基本は抗原回避(つまり花粉を吸う量を減らすこと)なんですが、他の国ではあまりやられていないようですね。
今日から耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会で山梨にきています。
今日はStephen.R.Durham教授のステロイド点鼻薬のレクチャーがあり、新しい点鼻薬であるfluticasone furoateの特質や、ARIAでの診断基準(intermittent,persistent,mild,severe)と治療の比較、鼻粘膜局所でのIgE産生についてなど非常に勉強になりました。明日以降も楽しみです。
参照:
Allergen Drives Class Switching to IgE in the Nasal Mucosa in Allergic Rhinitis
木曜日、勤務中に院内用PHSが鳴りました。見るとボスから。
「7月の養護教員向けの講演会なんだけど、食物アレルギーにすることになったら、午前、午後2時間ずつ、計4時間やってもらうのでいいかな」と
毎年、神奈川県主催で行っているものですが、昨年度のテーマは喘息でした。
去年は喘息治療について午後の部を担当したのですが、2時間半くらいで80枚のスライドを用意して、講演をしたのですが、4時間となると話が持つのだろうか。
医療現場も含め、混乱の多い食物アレルギーについて、ちょっと変わった切り口であきない話ができればなと、今からいろいろと考えなければ、、
以前より、食物アレルギーは血液検査ではまったくわからないと書きましたが、では、負荷試験を行っている勇気ある、意欲的で、無欲な(大赤字になる検査です)クリニックを調べてみることにしました。
梅野小児科内科医院(福岡市)
負荷試験は、「負荷試験をしているというストレス」や試験の独特の雰囲気で症状が誘発されてしまうことが多いのですが、このクリニックは「食物経口負荷試験室」を作っているというクリニックです。このクリニックは免疫療法(いわゆる減感作療法)にも取り組んでいて、まさに”アレルギー専門医”にふさわしい医療を行っていると思います。
アメリカでは免疫療法を行うドクターのことをアレルギー専門医という名が付いていて、免疫療法をほとんどやっていない日本とは意識の上で大きな差があります。
負荷試験を行わず、血液検査だけで食物アレルギーを診断することは、血液型で性格診断するのと同じだねと話しているドクターがいたのですが、ぼくも思わず頷いてしまいました。
そういう意味でこのクリニックのページを拝見すると、意欲で大いに負けてしまっているので、私自身のことは「アレルギー専門医」と呼べないよなーと思ってしまいます。
厳しい食事制限が必要となる食物アレルギー。卵や乳製品といった原因食物は血液検査でわかるが、実際には摂取しても症状が出ないことや、成長に伴い耐性がつくことがある。そこで、原因食物を少し摂取して反応をみる試験が行われている。試験に臨む男児と母親に密着した。解説は読売新聞医療情報部・渡辺勝敏。
これはおすすめのページです。
食物負荷試験をどのように行っているかが動画でわかります。点滴をしながら負荷試験をおこなっている施設も多いのですが、点滴が不必要であることもわかります。無用な痛みをこどもに強いることなく検査ができることもわかります。負荷試験をおこなっている、または行ってみたい小児科医にとっても勉強になると思います。
特にちょっと症状が出ていても、少量摂取可能としている相模原病院の方針がよく出ています。
食物アレルギーは増えているようです。ただ、多くは3歳くらいまでに自然に治っていきます。でも、いつから食べても大丈夫なのかは、血液などの検査でわかるわけではありません。実際に食べてみないと診断がつかないのです。で、食物負荷検査というのを行います(食物アレルギーの負荷検査 Yomiuri online)。負荷試験といっても、特別な道具はいりません。ただ食べるだけ。たとえば、卵がアレルギーの原因と思われたら、卵を食べてみるんです。小麦のアレルギーが疑われたらうどんを食べてみる。ピーナッツならピーナッツを。年齢が大きくなると、食べない習慣が付いてしまっていて、味や色がわからなくなった形態で試験をします。ただ、普通は食品をそのまま食べることが多いでしょうか。ですから、ぼくの外来には卵やヨーグルトを持参している人がいつもいます(笑)。
でも、この負荷試験は実際にやっている病院はほとんどありません。理由は「アナフィラキシーなど急激なアレルギー反応が起こってしまうと大変だから」ということなのです。
でも、食物アレルギーの子供たちはたくさんいます。じゃあ、どうやって食べられるようになったかを確認するのでしょうか。一番は、知らずにその原因食品が入っているものを食べてしまい、症状が出なかった場合です。食物アレルギーがある場合、原因食品の厳密な除去(食べないこと)が求められます。日本は、アレルギー食品が含まれているかどうかの表示が義務づけられているので、食品の裏のレベルを必ずチェックします。実は、こういうアレルギーの表示が義務づけられているのは世界中で日本だけなんだそうです。
間違って食べてしまうことを”誤食”というのですが、これで食べることができるかどうかがわかることが実は多いのです。そして、”誤食”でアナフィラキシーという重症のアレルギー症状が起こることも多いのです。
また、家族が家で食べさせてみるというのもあります。実は、これは危険なことなんですが、週末になると、「もしかして食べられるんじゃないか」という疑念がわいてくるそうです。そして、食べさせてアナフィラキシー症状が出るという人もかなりいます。でも、負荷試験を行ってくれる病院がなく、いつまで除去をしていればという基準もなく過ごしている親御さんは食べさせてみているようです。
私の外来に3年間牛乳、乳製品・卵、卵製品の食物アレルギーが疑われていて、除去を続けている患者さんがきました。少し、せっかちなお母さんで除去をしなければならない卵をなんども試してみて、アナフィラキシーを起こしているようでした。ですが、実は牛乳は大丈夫だったのです。だから、牛乳から試せば良かったのですが、なにが食物アレルギーなのかを負荷試験を行うことで明確になっていなかったため、つまり漠然と「やめてください」と言われていたために、危ない方を試し続けていたのです。
負荷試験をして、アナフィラキシーが起こることもよくあります。小児救急学会でアナフィラキシーについて発表をしたときに、会場から「どうやってそういうアナフィラキシーが起こる検査をご家族に説明しているのですか?」と質問が出ました。私は、「負荷試験をやってアナフィラキシーが起こることもよくあります。それ自体は危険なことだと思います。ただ、病院にいて、薬もあり、しかもアナフィラキシーの対応に慣れた医師がいる状況で行っているのです。しっかりとわかっていないと、病院でもない、薬もない、対応できる医師もいないなかで食べてしてしまう可能性が増えるのです」 と説明していますと話しました。
「負荷試験はアナフィラキシーが起こってしまうかもしれない、危険な検査だからではここではできません」と言いながら、「食べられるかどうやって確認すればいいのですか?」という親御さんからの問いかけには「ちょっとずつ家で試してみましょうね」と答えているのです。親御さんは内心「病院でできないような危険なことなのに、家で試すの、、、」と不安をあおるだけだと思います。
では、クリニックで負荷試験ができるのか、やっているクリニックもあります。食物アレルギーでは有名な有田先生はクリニックでありながら、食物負荷試験を行っていますが、2,3ヶ月待ちだそうです。ありた小児科・アレルギ-科クリニック。ただ、アナフィラキシーが起こると対応しなければならないし、そもそも食物負荷試験は手間がかかるけど、まったくお金になりません。普通に風邪を診察するのに比べると、リスクが大きいのに、収入は20分の1程度。普通はなかなかできないと思いますし、手を出さないのも当然だと思います
あと、もしアナフィラキシーが起こってしまった場合、次にいつ負荷を行えばいいのか明示しておかないと、「いつまでこんな生活を続ければいいのだろうか」という漠然とした不安が続くことになり、ただでさえ大変な食物除去生活のストレスを増やしてしまうので、「次はいつ試しましょう」と先の予定を知らせることも大切なんだと思います。
では、負荷試験をこまめにやってもらえる場所が近くにない場合、どうやっていけばいいのでしょうか。もし、ためすのであるなら、平日の午前中に試すことにすればいいのです。夜間や週末に新しい食品を試すことは、対応ができる病院が激減するので、厳禁です。アナフィラキシーはもし症状があれば、30分以内に医療機関に受診することが大切だと思うので、平日なら病院はどこかありますからね。
病院で手術室にはいるとき、靴を履き替え、オペ室用の消毒されたスリッパに履き替える。これまで、私が働いてきた病院では、すべてこのシステムが取り入れられてきた。これまでの日本の病院はどこもこのシステムだった。
先日通知があって、我が病院は、手術室にはいるときに、靴を履き替えないことになった。つまり、通勤に使っている靴で仕事をしている人はそのままの靴で手術を行うことになる。
「なんて不潔な」と思う人もいるかもしれないが、靴を履き替えないのが世界的な常識なんです。進んでいる病院は、靴を履き替えることなどしていないのです。
床から雑菌が手術エリアに入る危険性などは、限りなくゼロに近いのです。汚れ(雑菌)は上から降ってくるので、下から舞い上がることなどないのです。毎日、使ったスリッパを全て消毒する費用は莫大なのですが、実は、費用対効果がきわめて低く、医療費削減にも大きく貢献するのです。
我が病院もようやく土足可になって世界レベルになったのです。
靴の履き替えをなくすと、手術室の床が汚れそうですが、多くの病院で履き替えをなくした方が、床が汚れなくなると言われています。というのも、これまでは病院のサンダルを履いていたので、それが手術中の血などが付着することなどお構いなしだったのですが、履き替えをなくすとマイシューズが汚れるリスクがあるので、床を汚さないように気をつけるようになるそうなんです。
外科の手術前に気管支喘息のコントロールを頼まれ、外来で対応法をお話し、その後調子がいいという女の子が予定の手術のため入院してきた。
ご家族がどうしても手術後も気管支喘息で通院したいというので、希望が強いならということで、近所の病院の通いながらうちの病院で方針を決めていくこととした。
慢性疾患を見ている病院だから、外来でも比較的説明する時間がある。そこで、いろんなことに対する心配にお答えできたのが、非常に安心感につながったよう。気管支喘息でも通院を継続することになり、非常に喜ばれていた。特に、おばあさまが。
で、一通りの方針も立ち、ナースステーションで業務の続きをしていたところ、「部屋にちょっときてください」と。呼ばれていくと、おばあさまがお金の入った封筒を渡そうとする。それまでずっと笑顔だった私の顔はいきなり怒りでいっぱいに。
「診療をするのは仕事だからやっているので、それで報酬ももらっています。その報酬の中でプロとして仕事をしているので、一部の患者さんにお金をもらうのは、腹立たしいし、感謝して頂けるのはうれしいので、良くなってよかったでいいじゃないですか」と話しました。でも、相変わらず短気だなぁと反省。もらわないということをもう少し穏便に伝えることができれば、大人らしい反応なんですけど。
ただ、僕は現在の医療報酬の部分で、技術料とかサービス量的な部分が欠除しているのは、問題だと思っています。もっとこうやってお金を払いたい人がオープンに払える仕組みを作っていくべきだと思います。
たとえば、ぼくの外来は通常15分で一人程度、今日は新規の患者さんの外来だったのですが、3時間で2人ですから、一人なんと1時間から1時間半です。皆さん満足して帰って行かれているようですが、日頃の疑問を解消している部分がほとんどだと私は思っています。でも、病気の説明と日頃出されている薬の使い方などを話するだけだったりするので、収入にはほとんどなりません。大赤字です。
私は、コスト計算とかをいつも気にしているので(気になっちゃうんです)、よく「開業向きだね」と言われますが、開業する気にならないのは、1時間半時間をかけるのと、2分で診察するのが同じ金額しか生み出さない現状があるからなのです。1時間診療をしていたら、翌月には倒産です。
ただ、開業の先生方は面倒だから2分ですませようと思っているわけではなく、患者さんが押し寄せているから、2分でこなさなければならない現実があるんです。私だってクリニックで働いている時には、2,3分の中でうまく説明するように工夫しています。
ただ、われわれ専門医は、最新の知識を仕入れ、それをバックグランドとして治療を行っています。勉強量では誰にも負けたくないと思うのは(でも、うちの病院では上司全員に負けています)、その1時間の質を高めるため。かなり、濃厚な1時間になっているはずですが、クリニックで2分間で診療しているときにと同じ収入しか病院にはもたらしていない現実があります。
医療費削減といいますが、こういうゆとりがどんどん削減されていくので、コスト意識って危ないと思います。JR西日本じゃないけど、コスト意識でやっていくと、安全性が脅かされてしまうのは世の常。安全にはお金がかかる、これまた事実です。
たまには、本業のアレルギーのことを。
実は、本業はアレルギー科医よりも免疫療法医だと思っているのですが、まあそれは別の機会に
1歳1ヶ月の乳児が食物負荷試験入院をしていて、今日退院した。
1月31日にアトピー性皮膚炎と食物アレルギー疑いで外来受診し、皮膚はしっかりとスキンケアをすることと、ステロイド外用薬を塗ることで、ほぼ正常に。これくらいでよくなる子は半年くらいで、薬を塗らなくてもよくなっていくもの。
かゆみ止めとして処方されていた抗ヒスタミン薬は中止しても、まったく変わらず。
そもそも、ステロイド外用薬の副作用は気にする小児科医は多いけど、抗ヒスタミン薬の副作用には鈍感な人が多い。塗るよりも飲む方が、効果がなければ、副作用の方だけがでてしまう危険性があるのに、飲み薬の副作用は気にならないのだろうか。そもそも、かゆみ止めの薬って外用薬をしっかりと使わない限り、効果があまりないけど、そのあたりが曖昧になりすぎているようにも思う。
で、入院は食物負荷試験が目的でした。
血液検査で牛乳はclass 5の82 UA/ml,小麦に至ってはclass 6 1100 UA/ml。でも、食べてもなんの症状も出ないんです。去年、小麦360で症状が出ないケースがあったので、1000以上でも大丈夫かなとは思っていましたが、なーんにも起こらず、アナフィラキシー専門医と標榜(言うのは誰でもできる(笑)している、私にとってはちょっと拍子抜け。うーん、ますます血液検査とアレルギーの関係がわからなくなってきた。
先月末、自分の発表もあり、食物アレルギー研究会に出席してきました。
食物負荷試験を多数行っているあいちの小児病院の発表で、卵白の検査値がクラス5と比較的高値でも半分は摂取しても(食べても)、症状が出ないと発表しているのは非常に参考になった。
リンク: 長引く咳:胃食道逆流症かも? 胃酸、胆汁が食道へ--加齢、肥満、食生活が原因-医療:MSN毎日インタラクティブ.
長引く咳:胃食道逆流症かも? 胃酸、胆汁が食道へ--加齢、肥満、食生活が原因 「胃食道逆流症」(GERD)は、げっぷなどの空気や胃酸、胆汁が胃から食道に逆流する病気だ。消化器の病気でありながら、慢性的な咳(せき)など、呼吸器に症状が出ることがある。医師の理解はまだ十分ではなく、患者の中には発見が遅れて重症化するケースもある。病気を知り、診断の際に的確に医師に症状を伝えることが治療への近道だ。GERDの症状や治療法を紹介する。
GERDは多いとは思いますし、治療をすると著効するこどもも見受けます。ただ、こどもの場合元々生理的に幼少児にはGERDがあるので、評価が難しいのが現状です。
今日も外来で一人はGERDの診断でPPI(GERDの治療薬)を処方し、一人はPPIを中止しました。中止した症例はPPIを処方してから著明に症状が改善したので、一旦薬を中止してみました。
今日は超専門的ですが、あまりに嬉しかったのでメモとして
今日は、食物アレルギー研究会での発表でした。
他の方々の意見を聞ければと思い発表したのですが、これまで全く報告がないケースだったためか、有益な質問を得ることは出来ませんでした。
その後の懇親会に出席しましたが、ここでは収穫大。
こういう集まりでの私の目的は、基本的に小児科以外の方々に知識を授かること。
今回は獨協大学の内科の相良先生に難治性喘息についての治療方針についてお聞きしました。
私が担当している難治喘息の治療方針は問題がないが(吸入ステロイド1600μg/day)、以下のようなアドバスをいただきました。
吸入ステロイドの量は問題がない(まず、この量までは増やすべき)
トシル酸スプラタストの併用(一時期使用していたが、やめている)
トロンボキサン合成酵素阻害剤のベガなども有用な人もいるということ(うちでも考慮していたが始めていない)
長時間作用型の抗コリン薬の使用はどうか(スピリーバはすでに始めていました。)
長期のステロイド内服療法ではなく、短期間でちょこちょこ使ってQOLを向上させていくべき
ステロイドの反応性は、一時的に日を決めて内服をしてみて、PEFの値をフォローし、向上するようだったら抵抗性ではないと判断してよい
月経喘息の場合、月経の時期に吸入ステロイドの量を増量する
ベクロメサゾンはデリバリーの吸入効率が上がってもフルチカゾンにはかなわないと認識した方がよい
内科の世界でもブデソナイドが有用性が高い評価がある
など
基本的にうちの施設の喘息治療薬剤は1剤(うちの施設では吸入ステロイドとロイコトリエンの併用は好まれない)、多くても2剤か3剤のため、コントロールが悪いお子さんには、本当に自分の力不足を痛感してしまう。こういう時に他の専門領域の先生方のご意見は非常に参考になる。
あとは、藤田保健衛生大学教授の宇理須先生に声をかけていただいて、今後の食物アレルギーの免疫療法や、食物アレルギーのメカニズムについてお話ししただいた。いつも、明快な理論を個人的にレクチャーしていただける魅力あふれる先生です。
特にキューピーからすき焼き用として、免疫療法に使えるかもしれない卵を販売している情報は、有益な情報でした。
日曜日に救急診療で診察した子供に電話をかけました。
気になっていたのは2人。
1人は10ヶ月の赤ちゃんで40度の発熱で受診。比較的元気で突発性発疹かなという診断でした。
3ヶ月の時に発熱したことがあるという既往があるので、突発性発疹の疑いが強いけど、要注意とお話しておきました。尿路感染症だといやだなぁと思っていました。
電話をしたら、お母さんから「突発(突発性発疹)でした。今、発疹が出ています」とのこと。
でも、今後も発熱には注意ですよとお話しておしまい。
もう一人は1歳1ヶ月のこども。
これも40度の発熱。
おそらく風邪かなぁという感じでしたが、突発性発疹の可能性もあるとお話しました。
元気なので、そのまま様子見としました。
電話では、「昨日熱が下がりました。でも発疹は出なかったのでなんだったのでしょうか」
熱だけってよくあるんですよとお答えしておしまい。
計2分ほどで楽しい気分を満喫。当直の疲れが和らぎました。
診察した子の自宅への電話ってちょっと面倒だし、まったくお金にはならないけど(お金は大切)、勉強にもなるし、喜ばれるのでずっと続けています。
もちろん、この二人には抗生物質の投与はしていません。
突発性発疹
6ヶ月以降に発症する良性の発熱後の発疹症。
39度の以上の発熱が3−5日続いた後、解熱してから発疹が数日間出現する。
腕の動きが悪いという赤ちゃんが入院してきた。
嘔吐があるが、一見すると元気。
病院ではなんでもないと言われたが、クリニックの先生が「やはり変」と思い、こども医療センターに紹介になりました。
「後医は名医」とよく言われ、あとからの方が診断がたやすいのも事実ですが、私の診断力では、クリニックの先生レベルにはとうてい及ばないと思いました。
まだまだ、修行が足りないなと痛感。
あるところで、こんなことを聞いた。
開業している小児科のドクターと病院ドクターの会話だそうだ。
開業の先生A:「吸入ステロイドで肺炎が増えるのが心配だ。最近、耐性菌(抗生物質が効きにくい菌)の保有率が上がっていますからね」
病院ドクターB:「そんなに耐性菌が心配なら、かぜで抗生剤を出さなければいいんじゃないですか」
A:「吸入ステロイドを使用している患者さんで16%も肺炎があったというデータがありますから」
B:「喘息患者さんの方が他の患者さんよりも肺炎の確率が高いのは常識です。それは喘息だからかも知れませんよ。ただ、薬剤なので適応を考えて使うことが必要です。肺炎が心配なら、とくに耐性菌のことが気になるなら、かぜで抗生剤を出さない、それにつきますよ。」
A:「そうしたいが、それでは患者さんが納得しない(苦笑)」
この話を聞いて、暗澹たる気持ちになりました。それをきちっと理解していただくような医療が大切なのに。私が小児診療をしていて、かぜには抗生剤を出しませんが、「抗生剤をくれないのか」と苦情を受けるのは100人中1人くらいですよ。確かに、そういう苦情を受けると、気分的にほんとうにいやだし、小児科をやるのがいやになります。でも、あとの99人も巻き込むことはないと思う。でも、みんな「なんで抗生物質がでないんだろうか」と思っているとは思います。だって、いつもいつも出されている薬がないんですから、不安に思っていることでしょう。
一方、私が小児医療と気管支喘息について非常に信頼しているドクター、星川小児クリニックの山本先生という方がいらっしゃいます。
クリニックのページでは、「星川小児クリニックの診療ポリシー 」として
1.正直な診療を心がける
2.上手に小児科を使ってもらえるようにアドバイスします
3.楽しい診療を心がける
4.薬でお話しするのではなく、ことばでお話しします
5.ナース(看護師)が大きな役割を演じますと書いた後に、
6.ただ、どうしてもこんな患者さんとはうまくいかないんです
として説明なんかどうでもいいから薬が欲しいだけという人
小児医療で本当に必要なのは説明です。薬はもちろん必要に応じて処方しますが、説明しようとしても聞く耳をもたない人は当院の通院はおすすめしません。(おたがいにがっかりしますから)かぜをひいたら抗生物質を早くもらって飲ませるべきだと思って疑わない人
確かに患者さんにあわせる診療も大事かもしれないけれど、「あ、この人は普通の診療、この人は薬漬け診療・・・」と、覚え切れません。当院にはそういう診療は期待しないでくださいね。(薬漬け診療をしている医療機関をお探しの方はここをクリック)←冗談です(^^);
私が診察している患者様も星川小児クリニックがかかりつけという方がおられますが、安心しています。ちょっと、風邪をひいた程度で抗生物質を出されてしまうと、どんどん耐性菌が増えてくるので、今後困ることが増えてくるリスクが増加してしまうんです。
「処方しないと納得しない」という苦労はわかりますが、もし「麻薬を処方してほしい」と言われたら、言われるままに処方するのでしょうか。
リンク: Y's Text/ IV-5-2.ウイルス-その他のウイルス.
一般にエンベロープを有するウィルスはアルコール消毒に対して非抵抗性だが、エンベロープを有しないウィルスは抵抗性である。
前者の代表が、インフルエンザウイルス、RSウイルスであり、後者の代表がライノウイルス、ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスである。ただし、ここの記載によると「アデノウイルスもエンベロープを有しないウイルスであるが、親油性であるため、それほど消毒薬抵抗性は強くない」とあり、「アデノウイルス、ロタウイルスについては、アルコール、200~1,250ppm次亜塩素酸ナトリウム、ポビドンヨードなどの比較的良好な不活性化作用が報告されている」
ということだそうです。休日朝からつい勉強をしてしまった。
今日、先週診察した1歳5ヶ月のアトピー性皮膚炎の女の子が来ました。これまで、1年くらいアトピー性皮膚炎がよくならず、これまで食べていた卵、卵製品や牛乳、ヨーグルトなどの乳製品やバナナをやめるように言われ、やめてみても少しもよくならない状態が続いていました。お母様も「うちの子のこういうものなのかなぁ」と思っていたようでした。
共働きで、毎朝、ヨーグルトとバナナを喜んで食べていたので、それをやめるのは結構大変だったよう。やめるように指導したドクターは「食べ物が悪いから治らないんだ」と思ってしまって、そのように指導してしまったようです。
先週診察をして、食事制限は全くいらないこと、入浴方法とスキンケアと外用薬の使い方を指導し、1週間後の今日来るようにお話しました。
今日の皮膚は、普通の子供の皮膚になっていました。まるでアトピー性皮膚炎の子供ではないみたいでした。スタッフもビックリするほど。まあ、外用薬をやめると、戻ってしまうのですが、半年も治療を続ければ、ほとんど外用薬がいらず、スキンケアだけで、普通の皮膚が保てるようになるとお話して、次からは皮膚科に行くように指導しました。
業務で救急車に乗ることがあります。
最近はあまり乗ることがありませんが、一時期はほぼ毎週乗っていました。
岡山にいたときには、ちょっと道が混んでいて、対向車線に車がいないと、救急車は対向車線に乗り入れ、逆送をしていました。対向車線を走るって、怖かったです
年末年始は元旦に当直がある以外は、比較的ゆっくりとした生活をする予定でしたが、予定外の入院があり毎日出勤です
大晦日も正月もなくなってしまいました。旅行の予定を入れてなくってよかった。
私の年末年始
28日 夕方まで通常勤務の後、当直
29日 当直明けで午前中仕事
30日 午前中仕事
31日 午前中仕事 夜間診療の手伝い
1日 午前中仕事 夕方から当直
2日 当直明けで午前中仕事 夜間診療の手伝い
3日 午前中仕事
4日 通常勤務
勤務先には県内のクリニックや病院、保健所からから患者さんが紹介されてくる。
その中で最も多いのがアトピー性皮膚炎が治らない、食物アレルギー疑いのこどもたちだ。
どれも、紹介までの道筋は決まっている。
まず、アトピー性皮膚炎で、血液検査をし、血液検査でアレルギー疑い有りとなった食品をすべて絶対に口にしないように指導される。その血液検査でアレルギーの疑いとなった食品が、アトピー性皮膚炎の原因ということなのだ。
うちにたどり着くパターンは、たいてい卵、牛乳、小麦が血液検査で疑いがありとなっている。
卵、卵製品、牛乳、乳製品、小麦、小麦製品がちょっとでも含まれているものは食べてはいけないと指導されている。
これらを全部避けた食生活をしようとすると、現在の西洋化した食生活の中では食べるものを探すのが大変。
パン、麺類がダメなのは当然、カレーなども小麦が入っている。外食はまず不可能。スパイスなどにも、なんらかの食品が含まれていることがあるからだ。
食事のことを絶えず考えるので、労力のかなりを裂かれ、しかも、アトピー性皮膚炎が悪くなる一方ということで、疲れ切ってうちの病院にやってくる。
実際には、疑い有りとなっている食品はほとんど食べることができる。アトピー性皮膚炎は食物のアレルギーだけが原因であるという勘違いから、こういうことになっているようだ。
「もう、今日から食事のことで悩まないでいいですよ」とお話すると、ほとんど全員のお母さんが涙を流しています。食生活の制限というのは、それほど負担となるものなのです。ダイエットなら、一食くらい油断しても大丈夫ですが、この食物アレルギーは食べたら絶対に皮膚が悪くなると指導されていたりするので、一瞬たりとも気を抜けないのです。
”本物の”食物アレルギーの場合は、絶対に食べてはいけません。それが唯一の治療です。これは事実。以前、プリッツのシーズニングに含まれているわずかな卵成分で、重篤なアレルギーを起こしているお子さんもおられました。それくらい少量を摂取しただけで、激烈な症状が出現します。しかし、たいていは”偽の”食物アレルギー疑いにすぎないのです。
家庭では、一人のこどもだけ食事の制限をするというのは難しく、別々に食事をするか、親御さんや兄弟までも食事に制限が加わっていることも多いのです。
以前、大豆アレルギーがあると言われていたこどもが、おじいちゃんと食事をするときに、おじいちゃんの豆腐に手を伸ばすたび、しかられていたそうです。しかられているのを見るのがつらくって、おじいちゃんは一緒に食事をするのをやめてしまっていました。実は、この子は大豆アレルギーではなく、こどもはしかられ損だし、おじいちゃんも無用なストレスがかかってしまっていたのです。
アトピー性皮膚炎については、アトピー性皮膚炎のガイドラインというのがあります。それに従った標準的な治療をすれば、皮膚はすぐによくなるし、今まで食べていなかったものも、食べることができますし、1年もすれば、全く治療がいらない完治した状態になることがほとんどです。
食物はアトピーの皮膚の症状を悪くする要因のの1つのこともありますが、それだけが原因ということはほとんどありません。他の悪化因子を解決してしまえば、食物で皮膚症状が出る人って少ないんですけどね。
食事の制限は本当に大変です。その苦労は目に見えにくいものなのです。本当に、毎週毎週、外来でお母さんが泣いています。だから、「小麦が怪しそうだから、小麦を除去(一切摂取しないこと)してください」なんて、軽く口にできません。そう言わざる得ない人もいますけど、「小麦を除去してください」と言いながら、私の心は号泣しています。
感染性胃腸炎がすごい猛威をふるっている。
この週末はゆっくり休みたかったが、診療にかり出され、来る人来る人嘔吐と下痢症状。患者さんがあふれています。
ノロウィルスが史上最悪の流行と言われているけど、これって検査をするようになったのは最近だから、今までは調べていなかったからわからなかっただけじゃないかなー。
「ノロウィルスなんでしょうか?」と聞かれるけど、「そうかもしれないし、それ以外の感染性胃腸炎もたくさんありますからね。でも対応は一緒です」とお話ししてます。
昨日は37時間連続勤務だった。
午後は病院にいるだけで、いろんなことの効率が非常に悪い。
この勤務形態は厚生労働省の勧告違反なのだが、いつまで続くのかなぁ。
当直しているときは、気が張っているせいか、疲れを感じませんが、当直あけで自分の部屋に帰り、その翌日の朝がつらい。
「夢はなんですか?」
去年、患者さんの家族によく問いかけた質問です。
去年は小児病院の総合内科、救急診療に携わっていたため、今後解決できる望みがない病気が多かった。一生目を覚ますことがないだろうとか、成長して話せるようになる望みがないなど。そんなとき、治らないなりの目標を掲げてもらうことを、家族としての夢を考えてもらっていた。そして、それが日常生活と関係ある形で実現できることを目指すようにしていました。たとえば、自分で呼吸が出来ない状態の場合、「酸素が必要にならなくなるといいですね」ではなく、「酸素がいらなくなって、花火ができるといいですよね」という感じです。
たとえば、ぼくが今、プロ野球選手になるというのを夢にするのは、無理がある。それは、能力の問題もあるし、年齢的なものもある。しかし、夢を持っちゃいけないということはないはず。その人、その人の夢があるはず。そして、その家族の夢も。
今年はアレルギーが専門なので、治らない病気、話ができない(発達が遅れてしまう)病気の担当になることはないが、去年はよくその家族なりの夢を考えていました。
さて、今の私の夢は何だろうと最近、悩んでいる。
この3連休で、気管支喘息の急性増悪の子供たちを120人以上は見ました。季候が悪くなると、気管支喘息の発作が起こります。そのうちの半分以上が呼吸苦を伴う子供たちでした。喘息の発作というと、ほとんどが、アレルギー医である私のブースに回ってくることが多く、喘息に追われた3日間でした。
この中で誰一人、入院することなく、点滴すら不要で、みんな軽快したのはよかったです。これは、私の喘息治療のupdateもあり、また看護婦さん、薬剤師さん、事務員さんのチームワークのおかげだと思います。ほんとに疲れたし、しばらくはゆっくりしたい気分ですが、たまには人の役に立つなぁと思いました。
| 髄膜炎というのは、細菌やウィルスが脳に波及する病気です。細菌が原因で起こる髄膜炎は重症で、その後に脳に後遺症が起こることがあります。抗生物質の乱用で、世の中の細菌が抗生物質に効きにくくなっているため、重篤な後遺症が残ることが多くなってきているとも言われることがあります。 一方ウィルスによる髄膜炎は無菌性髄膜炎といわれ、脳に炎症が行っているが、ウィルスが原因なので抗生物質など効果がなく自然に治るのを待つしかないのです。ただし、たいていが軽症です。 髄膜炎を診断するには背中から脊髄に針を刺して、髄液を取るのですが、太い針を刺すので、結構痛い。私は必ず局所麻酔を十分にしてから、行っていますが、局所麻酔も結構痛いんです。 昨日、一人、5歳の手足口病の子供が明らかな髄膜炎症状を示していました。ただ、元気に歩いていて、本人も困っていないけど、明らかに髄膜炎。腰椎穿刺をしようと思うと病院に紹介しないと行けないし、ご家族には、診断は髄膜炎だと思われ、無菌性髄膜炎の場合通常治療がないことと、診断のためには、腰椎穿刺が必要だが、子供に負担がかかることを説明しました。しっかりと診断するためには、腰椎穿刺が必要だけど、子供の負担と検査による利益を考えると、私は精度がかなり下がるが、血液検査で血液検査が問題ないレベルなら、重篤な状態ではないと思われるとお話ししました。血液検査の結果、まったく問題ない(CRPが陰性)状態だったので、99%は問題ないと思われるけど、100%と言うことが出来ないので経過観察としましょうとお話ししました。 数年前、同様に8歳のおたふくかぜによる髄膜炎の元気な子供を診察して、密かに(笑)帰宅させようとしたら、上の先生に怒られ、他の先生が腰椎穿刺をしていました。腰椎穿刺をするのが、正解だとは思うのですが、痛みを考えると躊躇してしまうんです。難しいです。 |
朝から、小児救急のお手伝い。
かるい発熱のみで、咳がある(おそらく気管支喘息による)だけで、受診された2歳のお子さん。ウィルス性の問題だろうから、解熱剤と気管支を広げる薬を処方。
そしたら、薬局で「薬の効果がなくても抗生物質がほしい」と。「中耳炎を繰り返しているから、心配で」と。今日は耳は問題ないのです。
この中耳炎を繰り返しているのは、菌が効きにくくなる耐性菌がいついている可能性が高いのです。この場合、不用意に抗生剤を投与すればするほど、中耳炎は繰り返しやすくなり、治りにくくなるのです。
それを時間をかけて説明しましたが、こういう場所できちっと説明すると、その後、適切な治療法を提供しやすいと思っています。一期一会だと思っています。
ただ、こういう発言も、こどもに対する心配から来ている行動なんです。ちょっと、その向きが違っているだけだったりします。その心配という”思い”を大切にしてもらい、より適切な対応を覚えてもらうきっかけになればいいなと思っています。
ただ、今日は患者さんが少ないからゆっくりと説明が可能です。冬だと患者さんが殺到していて、クリニックも殺気立っているので、とてもゆっくりと説明するのは難しいです。今日はおちついています。
『ER』を超えた高視聴率大ヒットメディカルドラマ。
アウトローな天才医師が繰り広げる『US版ブラックジャック』
2005年度エミー賞 ドラマシリーズ部門 脚本賞受賞
<番組紹介>
主人公は、自分の患者はもちろん誰も信用しないアウトローな医師『ハウス」。ヒュー・ローリー演じるグレゴリー・ハウス医師は患者に思いやりのある態度を見せない。そして、しないですむものなら患者に話しかけることさえしない。常に無愛想だが慣習にとらわれない思考と完璧とも言える鋭い感性から周囲には敬意を払われている。まさに現代版ブラックジャックである彼は一匹オオカミのような内科医だ。
伝染病専門医であり、優秀な診断医のハウスは、命を救うために解かなくてはならない医学のパズルに挑戦し続ける。(画像を見て診断を下す放射線科の専門医。アメリカでは内科医や外科医が画像診断を行う場合が多い日本と異なり、放射線科医以外が行うことはほとんどない)
Fox JAPANでやっている「HOUSE」、まだ見始めたばかりだが、すごくおもしろいし、難しい。医療レベルが奥深いです。
しかし、家にいても医療ドラマを見てしまうのは、、、
リンク: 電動吸入のステロイド認可 : ニュース : 医療と介護 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).
電動吸入のステロイド認可 乳幼児のぜんそく治療のために、電動式ネブライザーを使って吸入できるステロイド剤が日本で初めて認可され、9月中にも保険適用される見通しとなった。 これまで、乳幼児のぜんそく患者のステロイド吸入は、筒状の補助器具を口に当て、その中に薬を霧吹きのように噴霧して、一定時間、子供に呼吸させる方法が一般的に行われてきた。ところが、乳児の場合、うまく呼吸ができず、いやがって暴れることも多い。そのため、きちんと薬を吸入できているのかどうかわからないという問題が指摘されてきた。
吸入ステロイド薬は現在喘息治療の基本薬剤になるけど、やめると元に戻ってしまうというデータが最近多くでていて、以前考えられていたように、「バラ色」の薬という訳ではないのです。ただ、副作用も少ないということもわかってきましたが、、、
「なんでも薬」という傾向はよくないし、的確な診断と治療を行うことが必要だとも思う。ただし、吸入ステロイド薬が必要なこどもに、なかなか使用できなかったケースも多かったため、そういう場合には非常に効果が発揮されることだと思う。
喘息発作で眠れない日々が続いているなんて、発達上問題がないはずはありません。それよりも、デメリットが遙かに少ない吸入ステロイド薬を使うことで、運動しても症状が出ず、夜もぐっすりと眠れるようになるなら、そちらの方がおすすめできるのだと思います。”お勧め”と書いたのは、この治療をすれば症状は飛躍的に改善しますが、完璧に治る保証はできないからです。「使わない」という選択枝もあるとは思います。ただし、それはこども自身が望んでいることを選択してあげることが必要だと思っています。困っているのは、こども自身なのですから。
リンク: 産科施設、適齢期女性が多い大都市も不足 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).
産科施設、適齢期女性が多い大都市も不足 出産適齢期(20~39歳)の女性が出産できる病院・診療所の数(人口1万人当たり)は、埼玉県や東京都など大都市圏ほど少ないことが、日本産婦人科医会の調査で明らかになった。 これまで地方の産科医不足が叫ばれてきたが、適齢期の女性が多い大都市圏も深刻な状況にあると言えそうだ。
小児科医不足よりも産科医不足の方が深刻です。
小児科の夜間救急が問題となっていますが、あれは別に小児科以外のドクターでも肩代わりが十分可能です。
つまり、解決方法はあるのですが、産科医を他の科のドクターが肩代わりすることは不可能なので、「生まれた後のことを心配する前に、生まれる前のことを心配しないと」という現状です。
先日旦那様が産婦人科医の方と話をしたら
「妊娠6週までに予約しないと無理」と言う状態だそうです。地域は横浜です
小児救急が危機に瀕しているという。
今年3月、長崎県内の病院小児科医を対象にアンケートを行った長崎大小児科医局長(当時)の宮副初司医師は言葉をなくした。「子どもが医師になるとして小児科医を勧めますか」という質問に、「はい」と答えた医師が、58人中1人もいなかったのだ。
という現状があり、「60歳の今も月5回の当直に入る」というが、この当直勤務は昼間ふつうに働き、5時からずっとそのまま働き、これくらい忙しいとまったく仮眠もとれず、翌日9時から通常勤務という激務になる。
これは、どうみても労働基準法違反。よく小児科医の過労死が話題になるのですが、死人の上で成り立つ制度は改善しないと大変なことになると思います。
というより、こういう体調で仕事をするのが患者さんを危険に陥れるリスクを伴う。寝不足のドクターは事故を起こす可能性が高いのです。
Extended work shifts and the risk of motor vehicle crashes among interns.
N Engl J Med. 2005 Jan 13;352(2):125-34.
1年目のインターンの24時間以上の連続勤務と交通事故との関連を検討した。
連続勤務後は交通事故や居眠りをしてしまうリスクが高かった。MedWave : 睡眠不足の研修医は「酒気帯び」同然、米国の研究で判明
救命救急部門で働くレジデントの場合、睡眠時間が5.8時間より少ないと、通常の日課で働く場合に比べ、注意力低下による問題の発生率が1.5倍、深刻なエラーも22%増えるという報告がある。また、レジデントの自己申告による交通事故と事故未遂は、それ以外の人に比べ2.5倍から3倍だという。17時間起きていた後で特定のテストをやると、血液100mL当たりのアルコール濃度0.05g%と同等の成績だったという報告もある。
5時間以上も眠れる当直なんてまずあり得ませんよね。
私は去年は埼玉県立小児医療センターで小児救急をやっていましたが、システムがいろいろと工夫されていて、忙しく非常に重症な患者さんが多かった割には、無理が少なく(多くはないという意味)仕事が出来ていました。
第2部 小児救急 《3》 コンビニ化(2005年10月15日)
親には便利な“コンビニ化”も、小児科医には負担にもなっている。
「子供が朝から熱を出しても日中に受診せず、夜中の2時半に救急車を呼ぶ親がいる」(小児科医)
「夜、重症患者が救急車で運ばれたので順番を飛び越すと、親から『なぜ早く診ないのか』と1時間抗議された」(ある病院長)
こういうことは、滅多にないことではなく、しょっちゅうあります。いや、いつも??という現状があり、小児夜間救急を担当する病院小児科は減少してしまっています。で、ぼくが働いているような夜間救急をやっているところに患者さんが集中してしまうという悪循環。でも、夜間を担当しない病院の小児科医を僕は責められませんね。だって、極限まで疲れて、こんな不愉快な思いもし、給料は変わらないという状況では。
<参考>
リンク: 抗生物質:乱用やめよう かぜ治療で小児科開業医らがガイドライン-医療:MSN毎日インタラクティブ.
抗生物質:乱用やめよう かぜ治療で小児科開業医らがガイドライン ◇薬効きにくい細菌増やし、下痢などの副作用も 「かぜ症状」(上気道炎)の子供に出す抗生物質は最小限に--。小児科の開業医が中心の「日本外来小児科学会」のワーキンググループがこうした考え方で、かぜ症状の治療ガイドラインを作った。抗生物質の乱用が薬の効きにくい細菌(耐性菌)を増やし、治療の難しい髄膜炎や肺炎などの増加につながっているとみられるためだ。「抗生物質がないと不安」という親もいるが、グループは「日ごろ使い過ぎると、いざという時に効かなくなる」と理解を求めている
日本では「熱が出た子には抗生物質」と考える医師がかなりいる。
そう考えている医者って???ここでは4割程度の割合としていますが、私の実感とすると7割くらいの人が100%処方している気がします。
今、なぜ抗菌薬適正使用ガイドラインが必要か?
くさかり小児科
草刈章
本邦では市中の呼吸器、尿路感染症や髄膜炎などの重症感染症において、耐性菌の占める割合が急速に増加している。例えばインフルエンザ菌髄膜炎において1999年、0%だったβ ラクタマーゼ陰性ABPC 耐性菌(BLNAR)は2003年には約30%になり、本疾患の治療を困難にしている。耐性菌の増加の原因は外来診療における抗菌薬の使い方にある。我々は2002年、本会の会員を対象に上気道炎に対する抗菌薬使用の調査を行ったところ、発熱患者にはほぼ全員に処方するという医師が37%を占め、本邦の抗菌薬過剰使用の一端を明らかにした。
このような耐性菌の増加に対し欧米では抗菌薬適正使用の動きが出てきた。その1つにアメリカの疾病予防センター(CDC)と小児科学会(AAP)の共同制作による小児上気道炎治療ガイドラインがある。この保護者向けの資料には「不必要な抗生物質は有害」と明確に記載されている。本邦においても2003年には日本呼吸器学会、また2004年には日本小児呼吸器学会と感染症学会が共同で呼吸器疾患に対するガイドラインを発表した。我々も2000年から小児科外来の診療で適用可能な内容を検討し、今年4月の春季カンファランスで抗菌薬適正使用と発熱のリスク管理という考え方を骨格としたガイドラインを発表した。
最後にHib ワクチンの導入が、抗菌薬適正使用を大きく前進させる可能性があることを強調する。
「外来小児科学会」での発表からの引用です。まったく治療的な意味がない風邪に抗生剤が処方されると、菌の耐性化が進み、命や神経学的予後に関わる細菌性髄膜炎や喉頭蓋炎という病気の時に、治療がうまく行かなくなってしまうという意見です。私もまったく同意見。
さて、明日で最後。 今日も遅くになって子供たちの顔を見に病院に戻った。
1年だったけど、いろんなことを学んだ1年だった。 小児科医としても大きく飛躍することが出来た。 それ以上に、この病院がとっても好きだ
また、戻ってきたいな
情熱大陸.で河岡義裕さんを取り上げていた。去年、感染症学会で河岡義裕さんのレクチャーを聴いたが、非常にわかりやすく、明快なものだった。番組の中での河岡さんの雰囲気がそのままレクチャーにでていて、短時間のレクチャーにもその人の生き様のようなでるのだなぁと感心しました。
リンク: Montelukast for migraine prophylaxis: a randomized, double-blind, placebo-controlled study.
Montelukastを偏頭痛の予防に使うという論文。アレルギーの人に偏頭痛が多い気がするが、まだしっかりと調べられていない。アレルギーの薬が偏頭痛に効果があるかどうか、どうやらこのレベルでは効果が認められていない。
リンク: Introducing the Informall Database on Food Allergens.
学会が来週あるので、食物アレルギーについて調べています。
このページは食べ物について、どのような報告があるのかを1つ1つ整理されていてとてもわかりやすい。
一昨日、6歳の女の子が亡くなった。
7歳の誕生日まであと1週間だったのに、、、
小児科というのは、死とは遠い科です。大人は死ぬ生物ですが、こどもはそうではありません。患者さんは元気な人が多いし、入院しても元気になって退院していきます。
小児科医になろうと医学部に入学したのですが、医学を修得するにつれ、死という場面に直面しないですむ、小児科の居心地のよさを実感していました。小児科の中での専門がアレルギーであるのも、死との直面をしないですむからなのかもしれません。
しかし、今年はそんな状況から離れて、その死と数多く向き合わなければならない小児救急の最前線を選択しました。小児科なのに、こんなにも死を体験しなければならないのかと、驚くとともに、厳しさを痛感している毎日です。
しかも、我々のところに運ばれてくる時には、リカバーが不可能な状態になっていることが多い。
今回のケースも、来院時にすでに回復がまったく見込まれない状態でした。
何にもしてやれないむなしさと、家族の絶望感、なんとか数日治療をしたのですが、帰らぬ状態となってしまいました。
泣き崩れる家族を前にして、一緒に治療に当たった研修医は、”家族が希望するなら”ということを口にしていました。確かに、目の前で反応している家族に対して、同情する気持ちがあるのはわかる。私も共感を持って治療しています。ですが、私は、研修医に「君は誰の主治医なの。親ではなく、こどもなんだよ」と話しました。決して話すことや反応を示すことのない患者さんのために治療する、ここには小児科医としての経験、つまり自分で意志を伝えられない患者”こども”のために必要なことを行っていくが生かされたような気がします。
搬送されてから3日間、何にもしてあげられなかったけど、本人が喜んでくれるような医療という視点で治療と対応をしていました。亡くなる日、集中治療の真っ最中なのに、看護婦さんが髪を洗ってくれていました。本当に忙しい中、急性期の患者さんの髪を洗ってあげるという看護婦さんには感動しました。ぼくは思わず「ありがとう」と口にしました。これは、本人に代わって出た言葉なのかもしれません。
亡くなってから、お父さんがご遺体を前にして「変に負担をかけないでやれました。ここに運ばれてよかったです。」と笑顔で話してくれたのが、救いとなりました。非常に忙しく、収益が少なく、少子化傾向という状況から、小児科医をやめたくなることも何度もあります。だけど、あの笑顔は忘れないし、忘れない限りは小児科医を続けていこうと思います。
「どうしてよくならないのでしょうか」
アレルギーを専門にしているとよく聞く言葉だ。
なかなか病気をコントロールすることは難しいが、今自分のこどもがどのような状態かを知ることで、状態を把握することは可能だと思います。
気管支喘息の診断と治療では、
丁寧に喘息という病気について標準的な内容のレクチャーを受けることが出来ます。
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看護学生向けの書籍『なぜ?どうして?』シリーズというのがあります。私が監修した小児看護編Vol 6が発売されました。
編集者とのやりとりがなかなかうまくいかず、面倒な作業が多かった仕事でした。出来てみると、とてもわかりやすいものとなっていました。
このあたりは編集者の技ですかね。
小児科一般の知識とちょっとしたこどもの対処法も盛り込んでおいたので、一般の人にも役に立つ本を目指しましたが、このあたりはまだまだという感じです。
リンク: 日経BP社 医療 看護 介護 MedWave.
2005.8.1 【データを見る】 研修医の平均給与は365万円、2004年度調査 厚生労働省によると、2004年度の研修医の平均給与(年収)は365万円で、2003年度の265万円より100万余り増えた(図)。ただし、勤務先で事情が異なる。臨床研修病院では424万円から422万円と2万円ほど少なくなり、逆に大学附属病院では204万円から318万円へと114万円の大幅増となっている。
研修医の給与が現在の自分の給与と同じレベルかそれ以上という事実。給与のことを目をつぶって今の病院に来たが、なかなか納得がいきにくいものです。
お金以上のもの(技術、経験)が得られているかということを考えると納得してしまうのですが。
リンク: じっくりPubMed.
医学の文献検索ではPudMedを使う。よく使われてはいるが、うまく使いこなしている人は少ないと思う。
これから、医師として活躍していく研修医にはぜひ最新の医学情報に容易にアクセスし、それを実地医療に生かせるようにしてもらいたいと思う。
この病院にきて3ヶ月がすぎました。
本当に重症の患者さんが多く、毎日驚くことばかりです。
小児科という科の特徴は”軽症が多い”ということでしょうか。
人は年をとれば死に至りますが、小児科が扱う年齢では、死を迎えることは本来非常にまれなことです。
ですが、埼玉県立医療センターは埼玉県中から重症患者さんが運ばれてくるため、難しいケースがとても多い。
これまで、自分が経験したことがないような疾患がたくさん。
特に、人工呼吸器につなぐケースが多いことには驚きました。
心臓が停止した状態で患者さんが運ばれてくることもよくあります。
以前の病院では、2年に1回しか遭遇しなかった気管内挿管が1日に2件あった時には、「なんて重症が多いんだろう」と改めて実感しました。
虐待、染色体異常、発達遅延、栄養障害などなど、ここの患者さんが背負っているものはあまりにも大きい。日々それを痛感しながら生活をしています。
今日、医療現場のドキュメンタリー番組を病院の医局でほかの先生方と見ていた。形成外科の話になった時に、外科の先生が「ヒルがねぇ」「ヒルご苦労さんだよね」などと話をしていたのです。「ヒルってなんですか」と聞いたらおしえてくれました。
指の切断をつなぎ合わせたりすると、静脈血の還流は最初は不十分で動脈血だけが流れ込んで、鬱血してしまったりする。そのときに無菌の医療用ヒルを指先に数日間つけておいて、血を吸わせる。そうすると指の腫れを抑えることができる。1週間もすると、静脈の還流が始まるので、そうしたら「ごくろうさん」といって、ホルマリンにヒルをつけて捨ててしまうそうです。ちょっとびっくりしました。
先日施行された医師国家試験についての解答・解説の執筆に追われている。
病院が変わって非常に忙しくなり、なかなか時間がとれないことと、インターネット環境が悪いためだ。
やはり、ネットがないとあらゆることが不便である。
「予防接種ガイドライン」
(2003年改訂版:予防接種ガイドライン等検討委員会、監修 厚生労働省健康局結核感染症課)
や「インフルエンザ予防接種ガイドライン」(厚生労働省)などインターネットで公式情報を参照しながら作業を行うため、インターネット環境は仕事に不可欠なのだが、現在の住まいではAIR H"で32Kというスピードで作業を余儀なくされている。
ホメオパシーとは代替医療の1つで、体に毒となるものを非常に薄い濃度まで薄めると、逆にその症状に効く薬となる、という原理にもとづいた療法です。ヨーロッパではかなり知られている代替医療であり、日本で言う漢方と同じくらいの地位でしょうか。
以前、「ホメオパシーハンドブック」という本の翻訳をお手伝いしたことがあり、いろいろと勉強をしました。今読み返すと、いろいろと翻訳が未熟で、監修の大槻先生にご迷惑をかけてしまったなぁと大いに反省をしてしまいます。
ネットで他のことを調べていたら、「ホメオパシーの基礎」というページをみつけました。そこで、「ホメオパシーハンドブック」が紹介されていてちょっとびっくりし、ちょっと恥ずかしく思いました。amazon.comでのreviewなども読み、4年も前の仕事なんですが、やはり恥ずかしいものです。
重い心臓病により心筋梗塞(こうそく)を起こした生後3カ月の女児に対し、心臓の壁を切り取る「バチスタ手術」で心機能を回復させることに、京都府立医科大学の小児心臓血管外科(山岸正明診療部長)が成功した。同手術は成人の心筋症患者に用いられることが多く、病院によると、心筋梗塞の乳児では世界初という。女児は26日にも退院する。
バチスタが小児にも適応になるようになれば、心臓移植が難しい日本においては画期的なことだと思います。
広尾病院での勤務も後1ヶ月となりました。こうやって勤務していると、感慨深く感じることもあります。
とにかく何の不満もない2年間でした。”暴れん坊”の私との仕事は周りのスタッフは大変だったと思いますが、よく受け入れてくれたとものだなと思っています。とくに、ボスの山本先生には本当に感謝しています。
治療途中で病院を離れてしまうことになってしまった外来の子供たち、お母さん方も温かく送り出してくださって涙が出そうでした。その思いに応えるためにも、「ゼロから出発する」気持ちで、レベルの高い小児科医療技術を習得したいなと思っています。
ぼくの外来の子供たちは、ほんといい子ばかりで、子供たちに会える毎週の外来が楽しみでした。診察しているというよりは、遊んでいるといった感じの外来でしたが、あの子たちが喘息、アトピー性皮膚炎を克服できることをずっと祈っていこうと思います。
見逃し症例から学ぶ日常診療のピットフォール Meet the master clinician
先日、出版社に打ち合わせのために行ったところ、この本が置いてあった。内容を読むと実にわかりやすいピットフォールが書かれていた。USAのマニュアルにはこのようなピットフォールが書いてある。これは、研修をする上で、とても勉強になると思う。研修医必読の一冊だろう。
診察しているビデオを教授会で閲覧して、教授に就任することとなった生坂政臣先生は一般外来診療の「極意」 でも興味深いコメントをされている。
先人たちの足跡
~感染制御の父 イグナッツ・ゼンメルワイス~
ゼンメルワイスという産科医が手指衛生の重要性を広めた。
彼のすばらしい点は、院内の二つの産科の間に死亡率に差があり、その原因に目をつけたことである。疫学の重要性は私も学ぶことが多い。
今日、午後たまたま「けいれんじゃないか」という3ヶ月の赤ちゃんが外来につれてこられた。
本当にそれがけいれんだったのかと、はっきりとはしないのだが、infantile spasmsかどうかがどうしても気になって、脳波を予約した。
夕方、他のことで調べていて、以下のページを発見
セカンドオピニオン
体調が悪くって病院にいるだけでもつらいのに、調べ物を片づけないと帰れないのは、どうしてなのでしょうか。
学会のスライド作り
未だにコンピュータプレゼンテーションではなく、スライドを提出する学会があります。
medical photoは即日powerpointデータをスライドにしてくれる。きれいな仕上がりで、今度もここにお願いしようと思う
前の病院の最初の2ヶ月間のサマリがでていたのでチェックしてみると、
症例数は33例
喘息はわずか1例:このときは中発作で入院するが、その後、毎回大発作を繰り返すことになる。
その他
明かなマイコプラズマ肺炎は2例
川崎病は1例
水痘脳炎が1例
下垂体機能低下症が1例
ムンプス髄膜炎が1例
特発性顆粒球減少症が1例(顆粒球69となり、骨髄穿刺を行った)
麻疹が3例(うち一人は胃腸炎症状で大部屋で入院し、その後麻疹症状が出現)
無熱性痙攣重積:1例(その後partialの下垂体機能不全が判明)
縦隔気腫を伴う咽頭外傷:1例
複雑型熱性痙攣:2例
川崎病不全型のアデノウィルス感染症:1例(4項目そろっていた)
サルモネラ腸炎:2例(1例はすぐにサルモネラによる関節炎を合併)
クループ後に片肺全部無気肺になった症例:1例(全身麻酔下で気管支鏡を施行)
鼠径ヘルニア:1例(手術)
複雑型尿路感染症(その後手術):1例
難治性低血糖:1例(その後も低血糖を繰り返し、数回入院)
たしかあまり忙しくない時期だったのに、これくらい症例が様々だったのだなぁと痛感。
ポリオワクチンは先進諸国では不活化ワクチンが一般的になっていますが、日本では未だに生ワクチンが使われています。問題なのは、生ワクチンだと、ごくまれにワクチン接種によってポリオ感染を引き起こすことがあることです。
日本も近い将来不活化ワクチンに切り替わります。ただ、その時期は未定です。そもそも2000年の段階で2003年から実施という感じだったのですが、未だに厚生労働省から製造許可が出ていません。ポリオは今年の7月に再度治験をやり直しになっているので、いつ認可されるかは未定です。
では、不活化ワクチンが認可されるまで待つかどうかという問題が残ります。現段階では、周りの子供たちがみんな生ワクチンを接種している現状からは、その子供たちからポリオが感染する可能性が否定できないこと。実際にポリオを発症している人数はわずかであるが、ポリオはほとんどが不顕性感染である。そういう不顕性感染の人たちの腸管から排泄されるポリオに感染する可能性があるので、早急にポリオワクチン接種は必要と思われます。
ですが、生ワクチンは不安ということことからすると、自費でポリオの不活化ワクチンを接種することができるクリニックがあります。
では、ポリオの不活化ワクチンの接種が可能です。
さらに、インフルエンザ桿菌のワクチン、肺炎球菌のワクチンを接種することで、将来に障害を残す可能性がある化膿性髄膜炎に感染することを防ぐことができ、上気道感染時に無駄な抗生物質を浴びることもさけられます。
予防接種は自費接種となるので、両親がどのようなことを望まれるかによる思いますが。
内科ではすぐれたマニュアルがたくさんあるが、このようなものを読んでいても他分野でも非常に参考になる。
酸素濃度正常の呼吸困難 ケトアシドーシス、貧血、敗血症、気胸
というのは最近参考にある症例があったので、あらためて肝に銘じようと思いました。
感染制御は根拠のない一人の体験談より、多くの体験談を元にしている”EBM”に従って行っていくべきこと。
細菌性肺炎、RSV感染症、インフルエンザという小児科でもよくある病気に対してのCDCのガイドラインが表示されている。
直訳だからちょっとわかりにくいですが、本文で確認すればいいでしょう
先週末、六本木ヒルズでMOSAIC(MPntelukast Study of Asthma In Children)が開かれました。
Montelukast(シングレア)の有効性、安全性とともに、吸入ステロイドより効果は劣るが、喘息治療の中心的薬剤と使われている抗ロイコトリエン受容体拮抗薬についての講演でした。
この中で印象に残っているのは
喘息児の抱えている問題として以下のことがあるということでした。
| 40%に友達ができない、できにくいという悩みがある 50%に他の子供たちと同じ活動ができないという悩みがある 60%にスポーツやゲームに加われないという悩みがある |
また、以下のようなことが示されていました。
フルチカゾン、プレドニンの全身投与では体内のロイコトリエンのレベルは下げることができないので、抗ロイコトリエン受容体拮抗薬はステロイドの投与と同時に行うことでより効果を発揮する
Trans-activationが高い薬剤(フルチカゾン)は同時にTrans-represionも高い
5%がステロイド抵抗性である。
ステロイドに関しては投与量だけでなく、投与期間も考慮していく必要がある
関係ないが、MOSAICというとブラウザーを連想してしまうんだけどね
気管切開部の消毒について看護婦さんに聞かれた。
調べてみると上記のホームページがあり、勉強のとっかかりになった。
漫然と消毒、ガーゼ当てを繰り返しても、より感染をひどくするだけ、こんな医療はしたくないものです。
患者様のために、今以上にいい医療を行うためには、データをこまめに取って解析し、評価していくことも必要である。成育医療センターでどのような臨床研究を行っているのかをここで知ることができる
モンテルカストについてのカンファレンスが六本木ヒルズであり、出かけてきました。
いろいろと勉強になることも多く、吸入ステロイドを安易に増加しないようにしていくことの重要性が強調されていました。
ネットサーフィンをしていたら見つけたページ。
まだまだ自分が勉強が足りないことを痛感しました。
明日はさらなる勉強をし、「知らない」ために患者様に不利益が生じないようにつとめなければ。
準備といっても、また細かいスケジュールがホームページにでていないので、大まかな予定決めと空いた時間(学会は結構空き時間がある、特に夜に)の埋め合わせを考える。
ホテルはホテル新潟
東京21:40発のとき341号 が新潟 23:52着だが、夜遅くつくと疲れるので、早めの時間の電車を探さなくては。
「やっぱり自分の子供には最良の医療を受けさせてあげたい。」と親御さんが思うように、僕も「担当している子供には最高の医療を受けさせてあげたい」と思っています。しかし、専門性の高い病気ではどの病院のどの先生が優れているのかわかりません。研究が優れていても、診療が優れているとは限らない。「よい先生探し」は患者さんに取ってだけでなく、僕にとっても難しい問題です。
以前、難しい血管腫の患者さんがおられたのですが、担当の先生が、渡辺先生のページを探し出して紹介していました。そのお返事を読むと、非常に誠実にしかも適切な対応が取られた様子がよくわかり、これから血管腫の患者様はこの先生にご紹介しようと決めています。
いわゆる科研費で作られた、小児科以外の医師が小児を診る場合にどのようなアプローチをするべきかが掲載されています。書籍としても出版されているようですが、上記ページからPDFファイルとしてダウンロードできます。
ケーススタディだが、非常に丁寧な作りで、小児科医としても学ぶべきことが多い。
原稿作成のため、「遺伝子カウンセリング」についていろいろと調べている
厚生労働省の遺伝子解析研究に付随する倫理問題等に対応するための指針は、群馬にいたときに指導してくださった先生が教えてくれたページである。
どのように小児科研修を進めていくべきか、厚生労働省ではどのように考えているのか。
コア・カリキュラムとして「研修医が最低限習得すべき基本的医療知識、技能・技術を示すもの」が提示されている。page
臨床研修が義務化になって小児科をかならず研修するようになる。
短い期間でどのようなことを習得してもらうかは、そのシステム次第になると思う。
日本小児科学会のホームページをみたが、臨床研修についての指針のようなものをみつけることができなかった。
すべての医師が小児科を研修する。教育プログラムを充実していくことで、今の小児救急不足を解消していくいい機会だと思うのだが、、、、、
横浜市立大学病院のマニュアル(word形式)は良くできていると思う。
よい小児科医療を多くの医師に理解してもらうためにもよい研修マニュアルが必要だと思われる。
熱冷まし用冷却シートで乳児が窒息、脳障害残る asahi.com
熱冷まし用冷却シートで乳児が窒息、脳障害残る 北海道北海道内で4月下旬、熱冷まし用の冷却シートがずれて口と鼻をふさがれ、生後4カ月の男児が窒息状態になって脳に重度の障害が残る事故があったと、国民生活センターが29日公表した。冷却シートはメーカーを問わず同様の事故が起こる可能性があるとして、注意を呼びかけている。
あまり、医療的な意味がなさそうな冷却シートですが、こういう事件が起こるとますますおすすめできませんねぇ。
横浜市感染症発生動向調査記者発表資料
ここを見ていると感染症の流行をチェックできる。東京都の流行を告知しているサイトを知らないので、ここで大枠をチェックしている。6月はO157が7人もでているんですねぇ。
「第18回小児救急学会」に行ってきました。
「けいれん重積の治療」「急性脳症の診断と治療」「脳低体温療法」などが目についた話題でした。
以下にまとめます
第18回小児救急学会topic」MSword data
アメリカでレジデントをしていた先生と久しぶりにお話をした。
びっくりすることなのだが、アメリカではリンパ節郭清を行わないとのこと。理由は日本人ほど器用ではないからだという。
たとえリンパ節転移があったとしても郭清は行わないという。
だから、手術時間は格段に短い。
ただし、アメリカ人は薬に対する耐性が強いので、抗ガン剤によって強力にたたいても日本人のように副作用が出ないそうです。
ちょっとびっくりする話しでした。
以前から肺炎球菌ワクチンについて興味があり、喘息の非アトピータイプの患者さんにニューモバックスをうてないかと考えていた。
しかし、アメリカの文献を読むとどうやらあちらで使っているワクチンとニューモバックスは違うらしいということに気づいていた。
そこから、深く調べずにいたのだが、今日上司の先生が、このページを紹介してくれて、その謎が解けました。
いつも周りの先生にはアドバイスをいただいて感謝しています。
YOMIURI ON-LINEには小児科関連の記事も多く載っている。
掲載記事より
ある小児科医の死が“瀕死(ひんし)”の小児救急の現場を変えようとしている。夜間にたらい回しになる患者、誤診による死、そして医師の過労……。2年連続で診療報酬が加算され、国は24時間の電話相談事業を始めるものの、あるべき姿はまだ遠い。なぜ、小児救急の現場改革は置き去りにされてきたのか?(鈴木 敦秋)「オレは命を削りながら当直している」 月5~6回32時間連続勤務も
広島県や県医師会などで構成する「県地域医療保健対策協議会」(地対協)が昨年9月から始めた「小児救急医療電話相談」。60歳代中心のベテラン開業小児科医50数人が、1人ずつ交代で対応している。
小児の電話応対は去年の小児救急医学会でも取り上げられていた。その中で、「実際に見ても診断というのは難しいのに見ないのに判断できるのか」という意見がありました。ぼくは、そう思うなら、休日返上し、救急現場が大変な地方に行って救急を手伝うべきだと思う。都会の論理で、理想論を語っても、何の解決にもならない。
確かに、見ないではなかなか判断ができない。だけど、電話応対には電話応対の良さもある。それは何回か病状を確認することができることなのだ。3時間後にかけてきてもらい、経過を教えてもらえば、外来で帰宅してしまう患者以上に経過をフォローすることが可能になる。そういうシステムを東京都に夜間電話センターなどを作って
一元的に応対するようにすればいいのではと思うのですが。
幼い子どもが、吐き気や嘔吐(おうと)を繰り返す「周期性嘔吐症」(自家中毒)。国際頭痛学会はこの病気を、昨年改訂した頭痛分類で〈片頭痛の一種〉と位置づけた。“頭が痛くない頭痛”もあるわけだ。欧米では、10年以上前から小児科の教科書で同様に分類されており、医師の間では、周期性嘔吐症の子どもが成長すると、“本当の”片頭痛を発症しやすいことが知られている。
小児科の教科書であるNELSONに載っているこの常識を私は去年まで知りませんでした。自分の無知を反省しました。もっともっと向上心を保ち続けなくてはと反省。
子どもの心筋炎:発熱、腹痛…兆候見逃す
解熱剤に功罪について考えさせる内容です。
夜間の小児救急などで医師の過重労働が問題化する中、厚生労働省労働基準局は、当直勤務の実態が労働基準法に大きく違反している約500の救急指定病院を対象に、初の全国一斉立ち入り検査に乗り出す。「週1回の当直が限度」や「夜間に十分な睡眠がとれる」など、同法の規定の徹底を図り、改善が見られない場合は、当直許可の取り消しを含め厳しく指導・監督する方針。医師の労働環境改善で医療の質の向上も期待できるが、医師不足の地域では、医療機関の集約化などの対応を迫られそうだ。
労基局は、当直の許可を出している全国約6600の救急病院に対し、医師の勤務実態の自主点検を求め、〈1〉明確な報告がない〈2〉改善指導に応じない――など、問題が多い500の救急病院をリストアップした。6月いっぱいで立ち入り検査を行い、問題がある場合は当直許可を取り消して、複数の医師による交代制の導入など抜本的な勤務体制の見直しを求める。4月から同法が適用された国立病院、国立大病院についても、厳しくチェックする。
長崎大学の関連病院で月に10回以上当直の人が1割という現状はかなり大変だと思います。私は基本的に1ヶ月に99時間超過勤務。dutyであり、これ以外にも仕事が好きなので病院にいる時間はもっと長いのですが、趣味に時間を使っているので、まあその時間については不満はありません。これでも上の先生方の協力があるので、報酬の面を別にすれば、小児科医としては比較的余裕がある方だと思います。ただ、日曜日に24時間当直して、手当は約1万円。時給にして400円。深夜勤務もあるのに、、
友人から頭痛について相談されました。
もともと、偏頭痛について非常に調べていた時期があったので、おそらく偏頭痛だろうから、それに対する内服薬を進めておきました。国際頭痛学会の偏頭痛の診断基準も満たしているので、偏頭痛として診断することは問題ないと思われます。
いつもはバファリンプラスを2錠内服しているとのこと。バファリンプラスについて調べてみました。
アセチルサリチル酸 ・・・250mg
アセトアミノフェン・・・150mg
無水カフェイン ・・・・60mg
アリルイソプロピルアセチル尿素 ・・・・15mg
病院ででているバファリンが330mgを2錠内服なので、量的には少ないかな。
ちなみに、ロキソニン(ロキソプロフェンナトリウム)もイブプロフェンも、「フェニルプロピオン酸類」という同類の薬だが、ロキソニンの方がプロドラックなので、胃腸に優しい。
アリルイソプロピルアセチル尿素, 末梢性鎮痛剤の鎮痛作用を高めることを目的として配合されているが、催眠作用をもつので、ぼーっとしちゃうんでしょうね。
偏頭痛という診断がついているなら、トリプタン系の薬の適応だが、去年の9月にリザトリプタン(マクサルト)が発売されているので、この薬かエレトリプタン(レルパックス)を服薬すればいいと思う。
IVIG for Kawasaki disease: How early?
April 2004 • Volume 144 • Number 4 • pA3 to pA3
川崎病の免疫グロブリン投与をいつすべきかは論議がある。早期に投与することの方が、効果がありそうだが、実際にはそうではないようだ。最近のJournal of Pediatricには、以下のような報告が掲載され、早期投与の有用性に疑問を投げかけている。
Early intravenous gamma-globulin treatment for Kawasaki disease: the nationwide surveys in Japan.
J Pediatr. 2004 Apr;144(4):496-9.
第1病日から第4病日に投与した群と、第5病日から第9病日に投与した群では前者の方が免疫グロブリンの再投与の可能性が高かったと報告している。しかし、合併症の確率には差がなかったとのこと。
必ずしも、早期投与が有用とはいえないことは事実であるようだ。
先日のカンファレンスでPrader-Willi syndromeのついての論文紹介がありました。
自分の中で曖昧な知識が多いので、あらためて遺伝子疾患について勉強をしました。
有用なホームページがいくつかあったので、ここに挙げておきます。
Tokyo Medical University Genetics Study Group
OMIMとその使用法も載っていて有益なページだと思います。
小児科学会で神奈川県立こども医療センターのアレルギー科部長栗原先生とお会いし、しばらくお話をさせていただきました。栗原先生はお会いするたびに気さくに話をさせていただける方で、いろいろとアドバイスをいただくことも多いので、ほんと感謝しております。
その中で、横浜市で積極的にガイドラインに従って喘息治療に関わっているクリニック、病院として以下の場所を挙げておられました。さらに、子供医療センターが完全紹介制になっているのですが、アレルギー、喘息に関してはすこし制限を緩めてもらいたいと思っていると話されておりました。神経系の病気とは違い、喘息というと紹介をする方もためらわれる現状がある。実際には、数回受診していただき治療方針が決まったら、もとのクリニックで毎月フォローしていき、3,4ヶ月に1回のみ医療センターに通ってもらう形にになるのだがとお話しされていました。
5歳の両大血管右室起始症(DORV)で生後1ヶ月に肺動脈バンディング手術を行っているかわいい女の子が嘔吐下痢で受診しました。末梢のSpO2は76%程度。
DORVは前の病院で1例おりましたが、超音波検査も含め管理が難しい症例でした。
インターネットで以下の福岡こども病院の小児循環器外科のホームページが参考になります。さすが福岡こどものホームページです。
先天性心臓病テキスト
ここに掲載した用語は,なんとか自分で自分の状態を理解し,相手に伝えるための策のひとつです.米国はハワイ州ハワイ島ヒロで個人的な経験から拾い上げてきました.高山の作業に関連するものや,実際に自分が医療機関などで出会った用語などから出発しておりますので,かなり偏った集め方になっています.ずいぶんいろいろな方のお世話になりながら,おかげさまでなんとか元気でやっております.皆様もどうか快適に過ごすことができますように
患者さんサイドからの情報です。英語が苦手な私には参考になると思います。
「シックハウス症候群」
多く言われているが、しっかりとした概念がなく、わかりにくい分野です。
これから、いろいろと勉強して行こうと思いますが、とりあえず、参考になるページをあげてみました。
世界子どもサミット目標No.23: 5才未満の子どもの下痢による死亡数を50%減少させ、下痢の発生の割合を25%減少させること
今なお下痢による脱水で毎年200万人の子供たちが亡くなっています。これはUNICEFの「子供サミット」の目標の一つを日本語に翻訳したものです。
下痢の時には早期に食事を開始するということを、医療関係者も含めよくよく理解してもらいたいと思う。
去年、前の病院でぼくが担当した赤ちゃんが1歳の誕生日を迎えた。生まれた後、大変だったし、1歳までも大変だったと思う。送られてきた写真の満面の笑みを見ると、その苦労の数々が宝石のような笑顔を生み出しているのだと思った。岡山に行く機会があったら、ぜひ大きくなった彼にあってみたいとぼくは思う。
この1年間でもっともうれしかったメールだった。
Treating Acute Bronchiolitis Associated with RSV
American Academy of Family Physiciansの1月15日のreviewにRSVを伴う気管支炎について掲載されている。現在の大まかな治療、疫学のreviewになっており有用である
中原さんの当直(午前九時から翌朝九時までの二十四時間勤務)回数は三月は八回、四月は六回。この当直回数は全国平均(一九九八年の厚生省研究班調査)の二倍に当たる。 当直を終えたら帰宅できるとはならない。そのまま通常勤務に入り、連続三十二時間勤務は少なくとも毎月三回ほどあった。加えて、中野区で小児科の救急外来の指定病院は限られており、急患が佼成病院に集まってくるという状況が中原さんら当直医の激務を生んだ。 その佼成病院では九八年から運営効率化プロジェクトを始めていた。毎月の部長会議で中原さんは事務長から「小児科の利益を上げて下さい!」と指摘され、科内の部下からは日々「小児科の常勤医を増やして下さい!」と懇願された。
実は小児科医は少しずつ統計上は増えているのです。実際にはこうやって夜間救急をやっている病院に負担が集中してしまっています。「小児救急をやります」を手を上げてしまった人が、逆に負担を集中されるという構図になっています。私の病院も来年は3人もドクターが減り、当直回数が増えること必至です。
趣味は医学書と論文読みなのかもと思うくらい、映画よりも時間をかけてしまっている今日のこのごろ。仕事だから当たり前なんだが。
気になった日本語の本をピックアップ
腹部CT診断120ステップ
読影の勉強もしなくては
画像診断シークレット
続々と本薬が出版されているシークレットシリーズ、ついに画像診断も。でも、小児科シークレットは翻訳版が出ないんだろうなぁ。
やさしい心電図
心電図もやりなおさなければ。勉強することはいつも尽きない
フェルソン読める!胸部X線写真―楽しく覚える基礎と実践
胸部X線も今ひとたび基礎からチェックしてみたい。
小児科へ行く前に―子どもの症状の見分け方
小児科の本は買いつくす勢い(笑)かな。どこまで投資していけばいいのかわからないが、お金が続く限り買い読み続けようとは思う。日本語だから、気軽に読めるし。お母さんのための推薦書、推薦ホームページリストなどもつくってみたいものです。
昨日、日本で最も優れた感染症の本とよく取り上げられる「レジデントのための感染症診療マニュアル」の著者である青木先生の講演会に行ってきました。時間がなくタクシーで3000円かけてなんとか時間に滑り込みました。
青木先生の講演は基本的なことの大切さを教えてくれるものでした。
講演の終了時の拍手は実に熱のこもったもので、ぼく以外にも感動している人が多かったようでした。自分に今までやってきた医療のレベルアップを目指していく意欲を掻き立てる講演会でした。よかった
星川アレルギークリニックは以前から的確な喘息治療を行っていると思っていたクリニックです。この、ナースの役割についての発表は、いろんなことが意欲的でこちらも通常の医療をよりステップアップさせるヒントを得ることができるものです。ホームページには不用意な抗生剤投与を否定しており、喘息以外でも有用です。「熱があれば抗生剤」という誤った考えから、日本が早く脱却できる日が来るといいのですが。
都立墨東病院小児科の江上美矢子氏(写真)は21日、神戸市内で開かれた第16回日本小児救急医学会で、昨年12月に開設された「東京ER(Emergency Room:総合救急診療科)墨東」の現状を報告し、開設前に比べてとくに軽症患者が急増、医師の当直回数も月平均7.5回に倍増するなど、医療従事者にとっては厳しい労働環境となっていると述べた。
この学会発表の場に私も参加していたが、会場は「よくやっていますねぇ」という雰囲気が充満していた。10回も当直するのは、死に急ぎという感じを受けてしまった。
インフルエンザ薬タミフル、1歳未満投与避けて
インフルエンザ治療薬「タミフル」(一般名リン酸オセルタミビル)を輸入、販売している中外製薬は10日までに、生後間もないラットに大量投与した海外の動物実験で「脳への高濃度の移行を示すデータが得られた」として、1歳未満の赤ちゃんには投与しないよう求める文書を医療機関に配布する方針を決めた。
現行の添付文書には注意事項として「1歳未満の患児に対する安全性は確立していない」と記載されているが、厚生労働省は今回の実験内容を詳しく分析し、添付文書の改訂を指示する必要があるかどうか検討する。中外製薬によると、製造元のスイスの製薬会社が実施した動物実験で、日本人小児への投与量の約500倍のタミフルを投与した生後7日のラットで死ぬケースがみられ、高濃度の同剤の成分が脳内から見つかった。〔共同〕 (07:00)
500倍の量、生後すぐのラットというケースではあるが、絶対的に安全な薬ではないということ。これからはいっそうの予防接種の推進が必要かもしれない。私は予防接種主義ですが。
@nifty:NEWS@nifty:肝・小腸同時移植の女児死亡=2カ月後の昨年11月-京大病院(時事通信)
肝・小腸同時移植の女児死亡=2カ月後の昨年11月-京大病院(時事通信)
京都大学付属病院(京都市左京区)で昨年9月、国内で初めて肝臓と小腸の同時生体移植を受けた山口県の女児(1)が、約2カ月後の昨年11月に多臓器不全で死亡していたことが12日、分かった。同病院によると、遺族から「気持ちが落ち着くまで差し控えてほしい」との要望があったことなどから、公表が遅れたという。
小腸移植はリンパなどが多く難しい。この記事では発表が遅れたが中心になっているが、小腸移植についてもっとコメントしてほしい気がした。
最近、興味がある疾患偏頭痛についていろいろと調べている。子供は実は偏頭痛の割合が大人よりも多いので注意が必要「「頭痛講座:内科編」にようこそ」には丁寧に小児の偏頭痛についてもまとめてある。
九州医療センター小児科ホームページはさまざまなマニュアルがまとまっている。このようなレクチャーによって指導が行われているのはいいことだと思う。胸部レントゲンの読み方などもパワーポイントでまとまっており、勉強になる。
以前、遺伝子の研究所にいたときに、隣で「くも膜下出血の遺伝子」の解析をしていましたが、結果が出ていたのですね。名前が出ている井ノ上逸朗は優秀な方だから。ちょっと変わってはいるけど
熱が出た!というのが子供の夜間外来でもっとも遭遇する症状です。親御さんが不安になるのも無理はありません。そんな症状について、私が以前所属していた国立岡山病院の久保先生が丁寧にホームページで解説をしています。久保先生と私は入れ違いだったのですが、ぜひ一緒に働いてみたかったです。
妊娠と飛行機搭乗について調べてみました。女性搭乗員を追跡した結果では、ほとんど問題がないとされている。ただし、飛行中の放射線の被曝についての危険性はあるが、まだよくわかっていないらしい。結局胎盤が完成する16週以前は控えめにということらしい。この時期は流産する確率が高いこともあり、医療機関から離れることも危険と思われるからである。
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